そのものズバリの英語のジョーク集(アメリカンジョーク?)。随時更新中!

第四集 251〜300話


300禁煙活動家

その初老の男は,巨大な高層ビルの壁にもたれて,ぷかりぷかりと煙草を吸っていた。

「もし」通りがかりの禁煙活動家が声を掛けた。
「失礼だが,あなたは煙草を吸うことに対して他人に迷惑をかけているという自覚はありますか?」
「いいや。ここなら誰にも迷惑をかけてない」

「では,このビルや敷地の持ち主に対してはどうです?」
「いいや。第一ここに灰皿が置いてあるだろう」

「あなたは一日何箱煙草を吸うのですか?」
「4箱だな」
「では,それを何年続けています?」
「30年だ」
「そうなると,4万箱以上ですね」禁煙家は,にやりとした。「もし,あなたが煙草を吸っていなければ,このビルは無理としても小さな小さなビルの頭金くらいにはなったかもしれませんね」

「ふーむ」男は,また煙をぷかりと出した。「ところであなたは煙草を吸わないのかね?」
「まさか」禁煙家は胸をはって答えた。「生まれてこの方,吸ったことはありませんな」
「ビルは持っているのかね?」
「まあ・・・ビルまではなかなか」

「ふうん」男は煙草を消すと,ビルの入り口に向かって歩き出しながら言った。
「わたしはこのビルの持ち主なんだ」

 


299木こり

カナダの森林伐採会社が優秀な木こりを募集した。
次の日,会社の事務所にひとりの男が面接にやって来た。

「我が社が欲しいのは優秀な木こりなんだ。君は,木こりの技術をどこで覚えたのかね?」
「サハラの森でさ」
「サハラって・・・聞いたことないな。サハラ砂漠なら知ってるがね」

「ああ」木こりはニヤリと笑った。「今じゃそう呼ばれているようだね」


298コリアンジョーク

大きな鼻の女は鼻の穴も大きい。では、鼻の穴が大きければ何が大きいか?
「鼻クソ」

男よりも女の方が大きい音は何か?
「小便の音」
 
男と女が同じ姿勢をする時ってどんな時?
「大便をしてる時」

女が歩く時、なぜヒップを左右に揺するのか?
「心棒がないから」

半万年の歴史を誇る国。韓国のコリアンジョークだ(本物)。ユーモアのない日本人には、この品の良いジョークは分からないでしょうが、韓国人はこれを聞くと、「ウェーハッハッハ!」と大変愉快がるらしい。
*「半万年の歴史」とは、国際会議の席上で韓国大統領が真顔で主張しているので、どうやらコリアンジョークではないようだ。

コピペ(オマケ)

雨にも恨み 風にも呪い
雪にも夏の暑さにも妬む
丈夫なエラをもち 欲は果てしなく
決して静まらず いつも大声で怒鳴ってゐる
一日にコーリャン四合と大量のキムチと少しのコチジャンを食べ
あらゆることを自分の勘定に入れ
半ば見聞きし分かったつもりになり そしてすぐ忘れ
半島の禿山の陰の小さな萱ぶきのあばら家にゐて
東海に日本の竹島あれば行って旗を立てて威張り
西に宗主国あれば行ってそのご機嫌を伺い
南に死にそうなベトコンあれば武器を向けてこわがらなくてもいいと殺し
北に干ばつや飢饉があればつまらないものですがと日本の米を送り
日照りの時は謝罪を求め 寒さの夏は賠償を求め
世界中から大国と呼ばれ 踏みつぶし わがものとする
そういうものに わたしは なるニダ

        ∧__∧   ________ 
      <丶`Д´>/ ̄/ ̄/ 
      ( 二二二つ / と) 
      |    /  /  /  
  __  |      ̄| ̄ ̄   
  \   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  
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297秘境の老人 3

取材班は,チベット奥地の小さな村にやってきた。
ここに,今年140歳になる老人がいるのだ。

そのしわくちゃで小さな老人は,気丈にも椅子に座ってインタビューを受けると主張した。
「おじいさん。長生きの秘訣とは何でしょうか」
「そうじゃな」老人は目やにがびっしりとこびりついた目を大きく開いた。「わしは酒や煙草は大嫌いですじゃ。何より,女性に近づかんようにしておるのじゃ・・・」

その時,ドアの向こうで悲鳴があがった。
取材班がドアを開けると,アシスタントの女の子がすごい勢いで逃げまどっていて,そのすぐ後ろを猿じみた老人が追いかけ回していた。その猿じみた老人は,口にはひどい臭いのする煙草を銜え,片手に持ったウィスキーの瓶を振り回しながら,「ヒヒヒ」 と取材班を嘲るように笑うや,女の子を追って,外へ駆け出していってしまった。

「あっあれは何です?」と呆然としたリポーター。

「すみませんな」老人は震える声で言った。「わしの親父でしてな。いつもあんな調子でして」


296修道院の音色

長いつづら折りの続く険しい山道を苦しげに登って来たその車は,ついに動かなくなってしまった。車から出てきた男は,傾きゆく夕陽を呆然として眺めてたが,辺りは闇に沈んでいくばかり。
その時。山道から分かたれた細い脇道の遙か向こうに,男は小さな灯を見つけた。彼は小さな荷物を背負うと,明かりに向かって黙々と歩き出したのである。

岩と一体化しているように見えるその建物は,ひどく古びた修道院だった。男は意を決すると,青錆で縁取られた扉を叩いた。
「車が近くで壊れてしまったのです。一晩泊めていただけませんか」
修道院には,年老いた十人の修道僧が暮らしていた。僧達は男を招き入れると,親切に食事を出してくれ,明朝になったら自動車の修理を手伝いましょうと言った。僧達の話によると、その宗派は原始キリスト教の時代の初期に分かれた一派で,その最後の生き残りがこの修道院と十人の修道僧だと云う。
その夜,男が粗末な寝台に横たわっていると,不思議な音が修道院の奥の方から聞こえてきた。清んだ鈴のような,トランペットのような,歌のような──何とも不思議な音色だった。
翌朝。どうにも気になって仕方ない男は修道僧達にあの音のことを聞いてみた。
「お教え出来ません。あなたは修道僧ではありませんから」

男は,それから長い間あの音を不思議に思っていたが,年月が経つにつれ,少しずつ記憶から薄れていったのである。

それから十年後。たまたまこの地方を再ひ訪れた男の車は,あの修道院の近くで動かなくなった。そしてまた修道院に泊めてもらった男は,やはり十年前と同様に,不思議極まる音を聞いたのである。
翌朝。男の問いに対して,修道士達は十年前とそっくり同じ返答を繰り返した。
「お教え出来ません。あなたは修道僧ではありませんから」

「分かりました」男は断固とした口調で言った。「私はどうしてもあの音の秘密を知りたいのです。修道僧になるには,どうしたらいいのでしょうか」
「容易な道ではありません」修道僧たちは答えた。「あなたは世界中を歩き,全ての木の葉の数と砂の数を数えなければなりません。そして,正しい答えを見つけたとき,あなたは修道僧となれましょう」

30年後。一人の疲れ果てた老人が僧院の扉を叩いた。そう──あの男だった。
そして,最初に出会った時から一日も歳を取っていないように思われる十人の修道僧達に向かって,あの問いの答えを発した。
「世界中をあまねく歩いて,全てを数え終わりました。木の葉の数は145,236,284,232枚。砂の数は31,281,219,999,129,382粒です」

「一つたりと間違いはない」修道僧達はしわくちゃの顔を喜びに歪めながら、口々に老人を労った。「あなたを修道僧として認めよう。そして,お約束のとおり音の秘密をお教えしましょう」

修道僧は,彼を修道院の奥まった部屋にある木製の扉へと案内した。
「さあ。進みなされ」
木製の扉の部屋の奥には、石の扉があった。石の扉の部屋の奥には鉄の扉が。鉄の扉の部屋には銀の扉が。そして,アメジストの扉が・・・トパーズの扉が・・・エメラルドの扉が・・・ルビーの扉・・・
そして、老いた男は最後の扉を開け,ついに不思議な音の秘密を知ったのである!

老人は,人間がこれほど驚けるのかと思われるほどに驚愕し、やがて大いなる感動が彼の老いた身体を満たしていった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

──え?音の秘密とは何だったのかって?それはお教え出来ません。なぜなら,あなたは修道僧ではありませんからね。


295ジョークの神髄

牧師とラビ,尼さん,弁護士。そしてブロンドが酒場に入ってきた。
「おいおい」バーテンダーはニヤリとした。「これはどんなジョークなんだい?」


294アダムとイブ

天地創造の締めくくりに,神は子供達を創造した。子供達の名前は,アダムとイブとした。

次の日。さっそく神は金切り声を上げていた。
「こらっ!だめじゃ!」
「何がだめなの?」アダムは聞いた。
「禁断の木の実を食べてはいかん」
「え!」アダムは飛び上がった。「イブ!イブ!禁断の木の実だって!」
イブが走ってきて,禁断の木の実をもぎとろうと手を伸ばした。
「こらー!いかん!禁断の木の実を食べてはならん」と神。
「取っちゃだめなのよ」イブがアダムに向かって言った。
「なんでだよ?」アダムが聞いた。
「だからだめなの」
「でも,おいしそうだよ」
「おいしくないわよ」
「それなら試してみる?」

「──とっとにかく。あの実を食べてはならん」ようやくの思いで神が口を挟んだ。
「なんで?」
「どうして?」
「それは,わしがお前達の父であり,かつまた神だからじゃ」
神は,どうして自分は象を創造したところでやめておかなかったのだろう?と思いながら説明したのである。

30分後。
神がその場所に戻ってくると,子供達は夢中で禁断の実を食べている真っ最中だった。
「くおらーっ!その実を食べちゃならんと言ったはずだ!」

「イブが最初に食べたんだよ」とアダム。
「違うわよ」
「そうだって」
「絶対違うわ。アダムが先よ」
「違う」
二人は取っ組み合いを始めた。

神は,禁断の実を食べた罰を二人に与えることにした。
それからである。アダムとイブが大人になって子供を持たせられるようになったのは。


293ロールスロイス vs キャデラック

ドライブインの駐車場で,ロールスロイスの持ち主の紳士が一服していると,となりにキャデラックが滑り込んできた。
キャデラックのウィンドウが開いた。
「やあ」キャデラックの中の男が言った。「そのロールスロイス,あんたのかい?」
「まあね」紳士は自慢げに答えた。
「ロールスロイスって,テレビはついているのかい?」とキャデラック。
「もちろんあるさ」
「じゃ,冷蔵庫はどうだい?」
「あるとも」紳士は言った。「ロールスロイスは,世界一贅沢な車だからね」
「ふーん」キャデラックの男が言った。「じゃ,当然ベッドもあるだろ」
「い・いや」紳士は口ごもった。「それは・・・」
「ははは」キャデラックの男はニヤリと笑うと走り去った。「世界一贅沢な車は,やっぱりキャデラックのようだな」
ロールスロイスの紳士は,すぐさまディーラーに乗り込んだ。
「すぐ,ベッドをつけてくれ。一番贅沢なやつだ」

次の日。ロールスロイスの紳士は,キャデラックを探して一日中,町を走り回った。
日も暮れた頃,ようやく見つかったのは,町はずれのキャンプ場の駐車場だった。
キャデラックの窓は曇っていて,中は全然見えない。
紳士は,キャデラックの窓をたたいた。
しばらくして,例の男が顔を出した。なぜか髪の毛がぐっしょり濡れている。

さっそく紳士は宣言した。「ロールスロイスにもベッドはあるぞ」
「あー。もう少し待ってくれないか」キャデラックの男は答えた。「今,風呂に入っていてね」


292亜細亜の同胞

日本人と韓国人と中国人の三人の友達が飲み屋に出かけた。
ひとしきり日本政府批判に盛り上がった後(なぜか、これだけが三者が意気投合出来る唯一の話題なのである。韓国人と中国人は日本人のこの性向を密かに不思議がっていた)、勘定を払う段になって、韓国人のこの言葉に日本人はたいそう驚いた。
「まかせとけ。今日は俺が奢るよ」

次の日。腹話術師の中国人が何者かに殺害された。


291大いなる嘆き

墓地の前を通りかかった初老の紳士
ふと見ると,若い男がある墓にすがりついて,「なぜ死んでしまったんだ・・・なぜ死んでしまったんだ!」と嘆き悲しんでいるのが見えた。

紳士は,そっと嘆いている男に近寄った。
「もし。失礼ですが,これほどまでの深い悲しみと苦しみを,私は未だかって見たことがありません。私も共に心からお悼みいたします・・・」
うずくまる男の肩に手をかけて,紳士はやさしく尋ねた。
「この墓に入っている方はあなたの本当に大事な方だったのですね。奥様でしようか,お子さんでしょうか?」

男は,泣きじゃくりながら答えた。
「入っているのは妻の前夫です・・・なぜ死んでしまったんだ・・・なぜ死んでしまったんだ!」


290低空飛行

大規模な森林火災が発生し,カメラマンが現地に急行したが,あまりの激しい炎と煙が渦巻いており,近づくことさえ出来ない。
そこで,カメラマンは本社に連絡し,大至急でセスナ機を雇ってもらうことにした。
地元の空港に着くと,既にセスナ機がウォーミングアップして待っていた。
カメラマンは,機材を担いで飛行機に乗り込むや,パイロットに「よし。離陸だ」と叫んだ。

ほどなく,森林火災の現場にセスナ機が近づいた。激しい気流にセスナ機は揺れ,パイロットも青ざめている。
「まずは,火災の北側を飛んでくれ」
「きっ北側ですか?」パイロットは聞き返した。
「そうだ」

「次は,何回か低空飛行を頼む」
「えっ。低空・・・どうしてですか」とパイロット。
「どうしてっだって?」いらいらしたカメラマンは言った。「写真を撮るんだよ。俺はカメラマンで,カメラマンは写真を撮るもんだ」

パイロットは言った。
「・・・つまり,あなたは教官じゃないってこと?」


289戦場からの手紙

海外に何ヶ月も派遣されていた兵士。
ある日,祖国に残してきた恋人から,他の人とつきあうことになったので,自分の写真を全部返してもらいたいという手紙を受け取った。兵士は大ショックだった。

次の日。ようやく気を取り直した兵士は,宿舎の同僚達に頼んで,いろんな女性の写真を片っ端からかき集めると,こう書いて彼女に送り返した。

「申し訳ないんだが,どの写真が君だったか思い出せないんだ。すまないが,自分のだけ取って,後は送り返してくれないかな」


288神父と運転手

神父と,バスの運転手があの世に旅だった。
そして,神父は地獄へ,運転手は天国に行くことになった。

「なぜなのです」神父は,天使にくってかかった。「あの運転手はよく知っていますが,とんでもないやつですぞ。死ぬときだって酒酔い運転事故でした。なぜ,あいつだけ天国なのです?」
天使は答えた。
「お前が説教している時,みな居眠りをして,誰一人として神の教えを学ばなかった。しかし,あの運転手のバスにのった乗客達は,誰一人例外なく,一心不乱に神への祈りを捧げておったのだ」


287死に値する罪

小柄なハイラム夫人の元に、裁判所から陪審を務めるよう召喚状が届いた。
さっそくハイラム夫人は裁判所に赴き、自分は死刑なんて残酷な刑罰は耐えられないし、そういう個人的見解が公平な裁判の妨げになる恐れがあるから、どうか陪審員の務めを免除して欲しいと切々と訴えたのである。

「しかし奥さん」係員は言った。「これは小さな民事事件なんですよ。プレゼントとして約束していた指輪を買うお金を、賭博ですっかりすってしまった夫を、妻が訴えたものです」

「分かりました」ハイラム夫人は係員の目をまっすぐ見つめた。「陪審員をやらせていただきます。わたくし、今のお話を聞いて、死刑に関する考え方が間違っていたことがよく分かりましたわ」


286ふたご

出生届の窓口に,陽気に酔っぱらっている男が飛び込んできた。
「お二方!」男は叫んだ。「私に双子が生まれたんです」

窓口係の男が顔を上げた。
「おめでとうございます。しかし」男は不思議そうに続けた。「なぜ,あなたは”お二方”とおっしゃるのです?ここには私一人しかいませんよ」

「あれ?」酔っぱらった男は目をこすった。「どうも家に帰った方が良さそうですな・・・もう一度,赤ん坊の数を数えなおしてみよう」


285確率された医療方法

アーカンソーに住むミケノビッチ夫妻には,結婚して三年目だというのに10人の子供がいた。これは,5つ子が二回生まれたからである。
もういいだろうということで,ミケノビッチは,医師に相談に出かけることになった。

「先生。私たちはもう子供を作らないことにしたんですが」
「ほほう」
「それで先生に相談に来たんです」
「それでは,パイプカットという方法がおすすめですな。実に簡単です」
医師は,その方法を説明した。
「ロケット花火をおもちゃ屋で何本か買ってください。10ドルくらいのが手頃ですな。そして,大きめの缶の中にそれを入れて火をつけます。火がついたら,立ったまま缶を手で持って(そうそう。絶対地面に置いてはいけませんよ),指折りしてください。1から10まで数えればオーケーです」
ミケノビッチは憤慨した。
自分はそんなに頭はいい方じゃないが,医師が言うことは絶対におかしいくらいは分かる!馬鹿にされてるに違いない。

次にミケノビッチが出かけたのは,町の大きな総合病院。
さっそく,例の要件を切り出すと医者は言った。
「ロケット花火を・・・」
ようやく,ミケノビッチは得心した。
「どうやら,これは確立された医療方法らしいぞ」

家に帰ったミケノビッチは,缶に入るだけのロケット花火を詰め込んで点火した。
「1・2・3・4・5・・・」
そこで,指折り数えるのに片手では足りなくなったので,缶をすばやく自分の股に挟んだ。
そして,また数を数え始めた。

「・・・6・7・8・・・」


284こびと

バーのカウンターに座った男はバーテンにこう言った。
「バーボンを二杯くれ」
「一度に二杯ですかい?」
「一杯は俺の分だが」男は,ポケットから手のひらくらいの小人を取り出した。「もう一杯はこいつのさ」

「そいつ飲めるんですかい?」
「飲めるとも」
男がグラスを小人の口に添えてやると,小人はグビグビと飲み干してしまった。
「こいつは驚いた」バーテンは言った。「それ,歩かせることも出来るんで?」
男が黙って25セント貨をカウンターの端に放り投げると,小人はトコトコとそれを取ってきた。
「大したもんだ!」バーテンは叫んだ。「もしかして話すことも出来るんで?」

「もちろんだとも!・・・おい。ミケノビッチ」男は小人に呼びかけた。「アフリカでお前があの呪術師をからかった時のことを話してやりな」


283ユダヤの祝日

パレスチナ解放の英雄としての気力を失い,疲れ果てたアラファト議長は,ふと,自分の死について,砂漠の老占い師に相談してみた。

水晶球に長い間かがみ込んでいた占い師は,ついに答えを見つけた。
「汝は,ユダヤの祝日に死すであろう」
「それはいつの祝日なのですか」
「いつでもよいのじゃ」占い師は答えた。「なにせ,汝が死ぬ日がユダヤの祝日になるからのう」


282陽はまたのぼる

スターリンが朝起きて,バルコニーから空を見上げた時,朝日はこう歌った。
「同志スターリン。希望の星よ。世界中があなたを讃えます」

スターリンは,満足してその日の執務を行ったのである。
夕暮れになり,バルコニーに出たスターリンに,夕陽はこう歌った。
「ボケ老人のスターリン。早く地獄へ落ちやがれ!」

スターリンは驚いてこう尋ねた。
「太陽よ。朝と言うことが全然違うではないか」
夕陽は答えた。
「クソジジイが!オレはもう西側にいるんだよ」


281韓国ジョーク

Q.韓国で,誠実で慈愛に満ち,法律を遵守し,嘘をつかない知性のある人を何と呼びますか?

A.韓国を訪れる旅行者


280ポーランドジョーク

アメリカ  「アメリカでは,火星への有人飛行を準備している」
ロシア  「ロシアでも,月への有人探査計画を進めている」
中国  「我が国でも月無人探査計画がある」
ポーランド  「そのようなものは大したことではない。ポーランドでは,太陽への有人着陸を進めているところである」
   
各国  「そんなことをしたら,宇宙船が黒こげになってしまうではないか!?」
ポーランド  「ふん・・・ポーランド人はバカではない。夜着陸するのだ」

279マイクロソ○トモーターズ

ある雑誌で,ビルゲ○ツは,自動車業界についてこう語った。
「自動車業界に,マイクロソ○トのような技術力があれば,リッター100キロ走る車が500ドルで作れるだろう」
これに対して,自動車業界では,マイクロソ○トが車を作ったらこうなるだろうと反論した。

1.その車は,数ヶ月に一回はクラッシュし,エンジンを入れ直さなければならない。
2.走行中,一日一回は突然動かなくなるので,エンジンをかけ直さなければならない。
3.オイル・水温等の各種警告灯は,たった一つになる。
4.エアバックが作動する時は,「本当に作動してよいですか?」と確認がある。
5.新型車が出るたび,運転方法を覚え直さなければならない。
6.車は基本的に一人乗りであり,何人かで乗る場合は座席を人数分買わなければならない。
6.エンジンを切る時は,スタートボタンを押さなければならない。


278黄色いイヌの秘密

酒場にやってきた男は,やけに鼻面が長く足の短い黄色いイヌを連れていた。

「醜いイヌだな」足下に寝そべる精悍なドーベルマンの頭をなぜながら,別の客が話しかけた。
「そうかい?」男は答えた。「しかし,なりは小さいが,とてつもなく獰猛なやつでね」

「ほほう」客はにやりと笑った。「俺のイヌがそいつを二分以内にやっつけることに一杯かけるが・・・」

結果はあっけないものだった。黄色いイヌは,瞬く間にドーベルマンを真っ二つにしてしまったのである。
「なんてこった!」客は毒づいた。「いったい,そのイヌはなんてやつなんだ?」

「ああ」男は答えた。「尾を切って黄色に塗るまでは,こいつはワニだったな」


277ケネディとブレジネフ

ブレジネフ書記長がアメリカのケネディ大統領を親善訪問した時のこと。

ケネディにニューヨークの印象を聞かれたブレジネフは,こう答えた。
「ゴミゴミして,酔っぱらいが多いようですな」
カチンときたケネディはこう言った。
「聞くところによると,モスクワは酔っぱらいだらけだそうですな」
「とんでもない」ブレジネフは顔を赤くして主張した。「モスクワには,酔っぱらいなど一人としていませんぞ。プロレタリアート的ではない」
いる,いないという口論になった二人。
ついに,ブレジネフは叫んだ。「よろしい。今度あなたがモスクワにきて,もし酔っぱらいを見かけたら撃ち殺してくださって結構ですぞ」
ケネディも言った。「分かりました。万一,ニューヨークでも酔っぱらいがいたら,同じくしていただいて結構です!」

翌朝。ブレジネフがホテルから出ると,大声で喚いている酔っぱらいの一団に出くわした。
さっそく,ブレジネフは,全員を撃ち殺した。
その日のうちに,新聞の号外はこう書き立てた。

「ソ連書記長,ソ連通商代表団を路上で射殺」


276レッドパラダイス

天国もついに共産主義となった。

一人の老人が天国の真っ赤な(最近塗り替えられたのだ)門の前にやってきた。
そこでは,同志・天使が死者の共産主義的思想を判断し,非共産主義的死者は,地獄(そこは未だに資本主義に侵されている)に落とされることになっていた。

天使:「同志・人民よ。あなたの生前の職業は何だったかね?」
老人:「もの書きでした」
天使:「ふむ。どうも非生産的で退廃的な職業だな。工場の労働者や農民ならよかったのだが。まあいい。では,お前の父親の職業は?」
老人:「実業家でした」
天使:「ふん。プチ・ブルだな。で,母親は?」
老人:「貴族の娘でした」
天使:「典型的な資本家の犬ではないか。お前達のために労働者はいかに泣いたことか。とてもお前を天国に入れるわけにはいかんの・・・ところで聞き忘れたが,お前の名前はなんだったかな?」

老人:「カール・マルクスです」


275ボートの三人男

イエスとモーセとブッダは,湖の真ん中の小舟でのんびり釣り糸を垂れていた。
釣り好きのモーセとブッダにイエスが誘われた形である。

お昼近くとなり,ブッダが伸びをしながら立ち上がった。
「ちょっと,向こうの岸で一休みしてきますね」
そして,ブッダは水の上を歩いて,向こう岸に行ってしまった。

モーセも立ち上がった。
「私もブッダさんと一緒に一服つけてくるとします」
そして,やはりスイスイと水の上を歩いて行ったのである。

イエスは考えた。あの二人に出来て自分に出来ないはずはない。キリスト教こそ信者数ナンバーワンだし,奇跡に関しては特に得意とする分野のはずなのだ。
そう考えたイエスだったが,一歩水の上に足を降ろすが早いか,ブクブクと水の中に沈んでしまったのである。

岸では,預言者と仏が,必死でボートに戻ろうとして,もがいている神の子を眺めていた。
「あれあれ?」モーセは言った。「水面の下の岩のある場所,イエスさん,気がつかなかったのかねぇ?」


274夫婦げんか

教会で,幸せな結婚式をあげたジョンとジョアンナ。
その二週間後。
ジョアンナが神父に電話をかけてきた。彼女は泣き声で神父にこう訴えた。
「あたし,ジョンとひどい喧嘩をしちゃったんです」

「まあまあ」神父は言った。「それは夫婦喧嘩といってあまり望ましいものではありませんが,どうしても時々はあるものですよ。神様もきっと赦してくれるでしょう」

「そうでしょうか」神父になだめられ,ジョアンナはいささか安心したようだった。
「・・・じゃ,ジョンの死体はどうしたらいいでしょう?」


273霊界より

その朝,ミケノビッチがコーヒーを飲みながら,朝刊を読んでいると,ふと死亡広告のページが目に入った。
「あっ!」
そこにあったのは,自分自身の死亡広告。そういえば,海外旅行中に列車事故に巻き込まれ,九死に一生を得たのだが,そのまま誰にも連絡せず,昨夜帰国したのだった。

あわてたミケノビッチは,友人のトムに電話した。
「トム。新聞を見てくれ」
「朝っぱらからどうしたんだ。ああ・・・見てるよ」と眠そうな声のトム。
「31ページだ!」
「ああ・・・31ページだな?」
「4段目の一番最後だ!」
「何か書いてあるんだ?」トムは大きなあくびをした。
「とにかく,早く読めったら!」

新聞をカサカサさせる音がして,それから長い沈黙が流れた。

そしてトムは,低い声で受話器に向かってそっと話しかけた。
「ミケノビッチ・・・君。どこからかけているんだ?」


272象の賢者たち

六頭の盲目の象たちが,人間というものの存在について話し合っていた。人間とは象に似せて作られた神の創造物だと主張する者,人間とは概念であり実存するものではないと主張する者・・・意見は一致せず,直接的な体験から人間を判断することとなった。
こうして,盲目の象たちは東西南北へ散らばっていったのであった・・・

人間に出会った最初の盲目の象が人間に触れて,こう悟った。
「人間とは二次元の存在である」

残りの盲目の象たちもペチャンコになった人間に次々と触れ,皆,同じ真理に到着したのである。


271TOMY

客の男が果物屋の店先で主人と話し込んでいた。
そこに通りかかったのが,薄汚いボロを来た小さな男の子。
「おや?あそこを歩いているガキは,とんでもない間抜けでしてね」果物屋はくつくつと笑った。「話の種にちょっと実験してみるから,見ててくださいな」

「おおい。トミー」果物屋は大声を張り上げた。「こっちだ。こっちに来い!」

トミーは,ぼんやりした顔つきでキョロキョロすると,やっと果物屋に気づいた様子で,のこのこと近づいてきた。
「な・・・なんですか。ウ・・・ウィリアムさん」

果物屋は,釣り銭の中から汚い25セント貨と,キラキラ光る10セント貨を選ぶと,地面にポンと投げた。
「おい。トミー。お前の好きな方をやるぞ」

トミーはしゃがみこんで,じっと二枚の貨幣を見比べていたが,手に取ったのは,キラキラ光る10セント貨の方だった。

1時間後。
客の男は,通りでトミーを呼び止めて,25セント貨を選ぶべきだったんじゃないかとアドバイスした。
トミーは,男の目をまっすぐに見つめると小さく微笑んだ。
「だって,おじさん。もし25セント貨を選んだら,それでもうお仕舞いでしょう?」


270ビジネスの手紙の書き方について

秘書「社長。あたし考えたんですけど・・・」
社長「俺はお前に考えてもらうために雇ってるんじゃない。お前は俺の言うことをタイプすりゃいいんだ」

翌日。取引先に届いた手紙

・・・・・・・・・・・

拝啓 スミス様

 スミスは最後にeがつくから気をつけろ。あのバカはそれが上品だと思ってやがんだ。えーと,この度のお問い合わせの商品につきましては,ジョーンズ!アレの卸値はいくらだ!あ?。80ドルか。じゃあ160ドルにしよう。当社も利益を度外視しまして,単価160ドルでご用意することが可能かと存じ上げます。80ドルはあのバカの分だ。ご連絡いただき次第,100個お送りいたします。バカのeのやつ,たらふく食わせた挙げ句に女まで抱かせたのに,なんとセコイ注文なんだ。これだからケチな田舎もんってやつは困る。これからも末永くお取引いただけますよう,あとは適当に決まり文句を並べとけ。
 
敬具


269大空の危機

セスナ機に乗って遊覧飛行を楽しんでいたブロンドのジェーン。
突然,パイロットが苦しみだして倒れてしまった。

「メイデイメイデイ!助けて!パイロットの意識がなくなっちゃったみたいなの」
無線機に向かってジェーンが必死に叫ぶと,すぐに力強い声が応答してきた。

「大丈夫だ。落ち着いて。指示する通りにやれば,絶対に大丈夫だ」管制官は続けた。「まず,そちらの高さと位置を教えてください」

「ええ」冷静さを取り戻したジェーンは答えた。「身長160センチ,前座席に座っています」


268窓の外に見えるもの

深夜・・・午前3時。街中にある高級ホテルのフロント係は,老婦人の金切り声混じりの電話ですっかり目がさめてしまった。
「早く!早く来てちょうだい!部屋の窓の外に素っ裸の男がいるのよ」

すぐに,三名の警備員が老婦人の部屋に急行した。
「裸の男はどこでしょうか?」
「あそこよ!」老婦人は,黄色い声をあげて,ホテルの向かいにあるアパートの一室を指さした。
警備主任が目を凝らすと,その部屋の中で上半身裸の若い男が歩き回っているのが見えた。
「奥様。彼はおそらく寝る支度をしていると思われます」警備主任は言った。「しかし,ここからでは彼の上半身しか見えませんが・・・」

「テレビよ!」老婦人は金切り声をさらに高めた。「そこのテレビの上に立ってご覧なさい!」


267国際的水準(ロシアジョーク)

自分の顔を描いた記念切手を発行しようと思い立ったスターリンは,さっそく郵便長官を呼び寄せて,クドクドと,この写真を使えの切手の紙質はどうだの,細かい注文をつけた。
「よいな。切手はくれぐれも国際的水準を保つように」

完成した切手は,それは美しく重厚なものだった。
しかし,スターリンは数日後,その切手がうまく貼れないとの噂を聞き,カンカンになって郵便長官を呼びつけた。
「切手は,国際的水準を保つように指示したはずだぞ」

「お言葉ですが」郵便長官は抗弁した。「切手はきちんと国際的水準で作成しております。しかし・・・」
「しかし,何だ」スターリンは怒鳴るように言った。

「民衆が,国際的水準とは反対側につばをつけているのです」


266本当の英語ジョーク

A guy goes up to this girl in a bar and says, "Would you like to dance?"
The girl says, "I don't like this song, but even if I did, I wouldn't dance with you."
The guy says, "I'm sorry, you must have misunderstood me, I said you look fat in those pants."

青年がとあるバーで女の子に声をかけた。「いっしょに踊りませんか?」
女の子は答えた。「この曲は好きじゃないわ。例えそうじゃなくても,あなたなんかと踊る気はないわ」
青年は言った。「失礼ですが,あなたは誤解をされています。私は,『そのパンツを履いてると,あなたは太って見える』と申し上げたのです」


265恐るべきスーツ

ブティックショップの店長が店にやってくると,店員の手が包帯で巻かれているのに気づいた。わけと聞こうとした店長に,店員が先に口を開いた。
「店長!」店員は満面の笑みをこぼした。「例のスーツ,売りましたよ!」

「なんだって!例のアレか。あのとてつもなく醜いあれか!」店長の顔もほころんだ。「あのピンクがかったグレーのダブルのスーツをかい?」
「はい。あの不愉快きわまりないあれです」
「でかした!」店長は叫んだ。「あれは生地だけはいいから値下げも出来ずに,何年も売れ残ってたんだ。よくやったな」

また,店長は店員の手の包帯に目をやった。
「ところで,その包帯はどうしたんだ?」

「はあ」店員は答えた。「スーツを売ったら,そのお客さんの盲導犬がなぜか急に噛みついてきちゃって・・・」


264ダイエットの成果

ダイエットに成功したブロンドのジェーン。さっそく,念願のビキニを購入して,海水浴に出かけたのである。

ビーチを歩き出すや否や,ジェーンは男達の視線を痛いほど感じた。
「ああ」彼女はうっとりとしてつぶやいた。「これよ。これが欲しかったの」
そして,彼女は見せびらかすように,長いビーチを腰を振りながら歩き回ったのである。

二時間後。
足もつかれて,砂浜で寝そべろうとしたジェーンに,ついに男の声がかけられた。
「お嬢さん」振り返ると,しわくちゃの老人である。

「・・・その水着,もう一枚布きれはなかったのかの?」


263虫歯の穴

「こいつはすごい」
患者の口の中をのぞき込んだ歯科医は思わず大きな声で叫んだ。

「この虫歯の穴の大きさときたら!」「この虫歯の穴の大きさときたら!」

「そんな二回も言わないでくださいよ」患者が抗議した。

「私は一回しか言っていませんぞ」歯科医は説明した。「二回目のは木霊です」


263差別のユーモアの違い

腹話術師が,とある高級ホテルで芸を披露していた。今日の出し物は,得意のブロンドジョークである。
途中まで進んだところで,4番目のテーブルから一人の女性が突然立ち上がった。彼女は,シンプルだが品のよい身なりをし,眼鏡をかけた知的な雰囲気の美しい女性だった・・・が,頭髪は見事なブロンドだった。

「なぜあたなは,人間の外観だけでそのように型にはめて見ようとするのです?肌の色や国籍や職業,そしてブロンド女性だからといって,その人自身の値打ちとは何の関係もないわ。あなたのような男性が,悪意はないにせよ,差別を広め,ブロンドやそれ以外の差別される人自身の成長をも妨げているのよ。それも,ユーモアの名のもとに・・・」

腹話術師は,真っ赤になり,そしてうつむいて,ぼそぼそと謝罪の言葉を述べようとした。
すると,ブロンドが鋭く口をはさんだ。

「あんたは黙っていてちょうだい!わたしは,あんたの膝の上にいるちっちゃいのに話しかけているのよ」


262金袋計画

死期を悟ったユダヤの金貸しがいた。
彼は,なんとしてもあの世にまで財産を持っていこうと決意した。
彼は全財産を小さな袋に詰めると,屋根裏の自分のベッドの真上に当たる場所にそれを置いたのである。彼の計画では,天国へ昇る途中,手を伸ばしてそれを持っていくつもりだった。

いよいよその時がやってきた。
ラッパが鳴り響き,彼は古い自分の身体から幽体が離れ,動き出したのを感じた。彼は計画どおり金袋に手を伸ばそうとした・・・

「しまった!」彼は何者かに引きづり込まれながら叫んだ。

「やっぱり床下に置くべきだった」


261奥様は魔女

転属してきた新しい上司のテリー・ライトが,一人の新入りの社員を部屋に呼んだ。

「君の名前は?」
「スティーヴです」新入りは答えた。

「君はまだ前の会社の癖が抜けないようだね」上司は顔をしかめた。「我が社は大企業であり,企業は組織だ。きちんとした組織は規律や上下関係があってこそ発展していく。他はいざ知らず,私は部下をファーストネームで呼んだりはしない。ジョン・スミスならスミスと呼ぶ。ジョン・ケリーならケリーと呼ぶ。いいかね・・・では,もう一度聞く。君の名前は?」

「ダーリンです。ぼくの名前は,スティーヴ・ダーリンです」

「よおし──スティーヴ。次に君に言っておきたいことは・・・」


260梟語

ミケノビッチは,毎晩のように窓辺に座るとフクロウの鳴き真似をする奇妙な趣味を持っていた。
そんなある日,ついにフクロウの声が暗闇から「ホーホー」と答えたのである。

それからである。ミケノビッチとフクロウは,何年もの間,ホーホーを鳴き声をかけあうようになったのだった。
ミケノビッチは,毎晩ノートに,その鳴き声の抑揚やリズムを慎重に記録し,ついに,フクロウの言葉を理解する糸口をつかみかけたと感じていた...

そんなある晩。
ミケノビッチの奥さんが,お隣の奥さんと話し合っていた。
「──うちの主人ったら,毎晩フクロウの真似をしているんですよ。男ってへんな趣味を持っているものですのね」

「あら?」お隣の奥さんもびっくりしたように言った。「うちの主人もですのよ」


259ナポレオンの問題

診察室に入ってきたのは,ナポレオンの格好をした小男だった。ご丁寧にも上着の内側に右手を入れている。

しかし, いささかも動じる気配を見せず医師は聞いた。 「何か問題でもありますかな?」
それもそのはず。ここは精神科の病院なのである。

「余に問題など何もない」ナポレオンは皇帝の誇りをもって答えた。「権力・金・女,何一つ不足するところはないのだ。が──」
そこで,ナポレオンは言いよどんだ。
「ただ,余の妻のジョセフィーヌのことなのだが・・・いささか精神的問題を抱えておってな」

「ほう」医師は言った。「それで,皇后殿下の抱えている問題とは何なのですか?」

「うむ」皇帝は答えた。「あれは不可思議にも,自分がミケノビッチとかいう男の妻だと信じ込んでおるのだ」


258レッスン・ゴルフ

ゴルフ練習場で,ブロンドのジェーンはプロのレッスンを受けていた。

「では,今教えたとおりに打ってください」
彼女の何度目かのショットは,芝生をえぐり,地面に深いギザギザの傷をつけたが,ボールは1インチも動かなかった。
「いいですか。ボールを打つんです。もっと腕の力を抜いて」
しかし,ジェーンが何度打っても,地面の穴はより深くなるばかりであった。

「もっとやさしくクラブを握るんです。そうですね・・・ほら」プロはふとニヤリとした。「彼氏の大事なところを握る感じで」

この的確なアドバイスを受けたジェーンの次のショットは,素晴らしかった。なんと275ヤードもかっとばしたのである。

「どんなもんです?先生」ジェーンは得意満面である。
「よろしい──その調子です」プロは褒めた。

「では,次は口でなく,手でクラブを握りましょう」


257義眼

銀行の融資担当窓口で,男はなんとか融資を受けようと,長い間熱弁をふるった。
ついに融資係が言った。
「あなたへの貸し付けが成功するかどうかは5分5分で,なかなか判断がつきませんな。データが少ない。よろしい。私の片方の目は義眼ですが,それがどちらか当てられたら,融資するとしましょう」

男は融資係の目をじっと見つめた。
「右目が義眼ですね?」

「これは驚いた」融資係は言った。「今まで誰一人として当てた人はいなかったのですが,どうして分かったのです?」

「実は,右目にちらりと同情の色が見えたんですよ」


256大空のランデブー

初めて,インストラクターなしでのパラシュート降下練習に臨んだミケノビッチ。
風は囂々と唸り,胃がひっくり返りそうになる。
今だっ!彼は教えてもらった通りに,パラシュートの紐を引っ張った・・・開かない!
こういう時は予備パラシュートを・・・だめだ。これもだめだ!

地上がだんだんと近づきつつあった時,彼は,下からひとりの女性が一直線に飛び上がってくるのに気づいた。
おぉおい!」ミケノビッチは叫んだ。
「君はパラシュートの操作について詳しいかい?」

いぃいえ!」女は答えた。
「それよりあなた,ガス爆発について詳しい?」


255結婚式

教会での結婚式に参列していた小さな男の子が小さな声でママに訪ねた。
「ママ。あの女の人ドレスはどうして白いの?」
「白いウェディングドレスは,幸福の色なのよ。人生で一番幸せな日に着るのよ」

「フーン」男の子はしばらく考えて,また聞いた。
「じゃ,ママ。なんで隣の男の人は黒い服を着てるの?」


254マイク○ソフトジョーク

教会の告解所にやってきた男は,こう告白した。
「神父様。今朝わたしは,ビル・ゲ○ツを射殺してしまいました」

神父は祈りを捧げ,穏やかな声で男に言った。
「迷える子羊よ。安心しなさい。神の御前では許されない罪はないのですよ」

「──さて」神父は続けた。「あなたの公共の福祉への多大な貢献はよく分かりましたから,次は罪を告白しなさい」


2531981年

その年。 ローマ法王ヨハネ・パウロ二世が,バチカン市国のサン・ピエトロ広場で暴漢に狙撃される事件が起こった。
このとき,世界中にイスラエルの諜報組織モハドの関与説が流れたのだった。イスラエル政府は,疑惑を払拭するため,調査委員会を設置した。

徹底的な調査が実施され,三ヶ月後,調査結果が公表された。
「事件は,先に法王が発砲したものである」


252・・・と魔法のランプ

浜辺に打ち上げられた古いランプ。
その男は,何の気なしにそのランプを袖でこすった。
もちろんのこと,ランプから煙と共に現れ出でたるは,ランプの精。ランプの精は助けてもらったお礼に何でも一つだけ願い事を叶えてくれると言った。

しばらく考えていた男は,やがてこう言った。
「前々からずっとハワイに行きたいと思ってたんだ。でも,ボクは飛行機恐怖症でね。だからハワイまでつながる橋を出してくれないか。車で行けるように」

「だめだ!だめだ!」ランプの精は大声をあげた。「いいか。ここからハワイまで何千キロあると思っているんだ。必要な鉄骨やコンクリートの量を考えてみろ。それに,太平洋の底に届く橋脚の強度の設計が・・・いや,とても無理だ!別な願いにしろ」

男はまたしばらく考えていたが,ついにこう言った。
「妻ともう二十年も連れ添っているが,どうしても気持ちのすれ違いがあって口喧嘩をしてしまうんだ。きっと,ボクが女性の気持ちが分からないせいだと思うんだ。だから,女性はどう感じるのか,何を思っているのか,なぜ泣くのか,何を望んでいるのか,どうすれば幸せにしてあげられるのか・・・」

「待った!」ランプの精は鋭く男の言葉を遮った。
「さっきの橋の話だが,四車線と二車線どっちがいい?」


251幸運のカエル

ある日曜の午後。わたしが,いつものゴルフ場の第二ホールでプレーしている最中のことだった。緑色の大きなカエルに出会ったのは。カエルはこんな風に鳴いていた。
「ケロケロ。ナインアイアン」
わたしは,冗談気分でナインアイアンを選んだ。
──その結果は,バーディ!
わたしは,カエルを見つめた。カエルはそしらぬ顔で「ケロケロ。ラッキー。ラッキー」と鳴き続けている。わたしは,半信半疑の気分でカエルを掌に乗せて,次のホールへ向かったのである。
「ケロケロ。スリーウッド」
──なんと,ホールインワンだった。
その日,わたしは,神懸かり的なスコアーで,生涯最高のゴルフを楽しんだのである。

二日後。
わたしは,会社を無理矢理休んで,ラス・ヴェガスにいた。もちろん,例のカエルもいっしょだ。
「ケロケロ。ルーレット」
さっそく,カエルの指示にしたがって,わたしはルーレットのテーブルに座ったのである。
「ケロケロ。クロの6」
それは,100万分の1の確率である。しかし,わたしはカエルを信じて,有り金全てをチップに変えると黒の6に賭けた。結果は,大当たり。
チップの山が,テーブルの向こうから押し寄せてきた・・・

その晩。
わたしは,ラス・ヴェガスのホテルの一番高い部屋に泊まっていた。
「ありがとう」わたしは,神妙な面持ちでベッドの上に座っているカエルに頭を下げた。「何とお礼を言ったらいいものか...」
すると,カエルはこう鳴いたのである。
「ケロケロ。キス。キス」
もちろん,いくらなんだって,カエルとキスするなんて趣味じゃない・・・しかし,相手は大恩ある不思議なカエルである。わたしは,ひざまづいてカエルにキスした。
一瞬,眩しい光がカエルを包み込み,やがてカエルは,美しい16歳の美少女に変身したのだった。

「・・・というわけで,あの少女がわたしの部屋にいたのです。判事閣下」


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