茨城県の温泉!

雨の御前山で山栗拾い


北茨城市

中郷温泉「通りゃんせ」 茨城県北茨城市中郷町日棚1748 0293-44-0026 日帰温泉  
ナトリウムカルシウム硫酸塩泉 内,露天,サウナ 10:00〜20:00(第1第3水曜休) 800円(市内700円,大人夜間16:00〜20:00=600円,小人400円,小人夜間300円)

中郷温泉「通りゃんせ」

休憩室もガラガラだ〜

結構きれいなロビーじゃん

ここ露天です。ホントは人だらけ
 たまたま,温泉の無料券を人からもらったので,無駄にしちゃモッタイナイと考えたボクタチは,チョイと行ってみることにした。だって,通常料金800円がタダですもの・・・もっとも,高速料金が片道1250円もかかっちゃったですけどね。我が家から常磐自動車道に乗って約1時間北に向かう。高萩ICで降りて,まっずぐ中郷工業団地の方に向かって3分程車を走らせるとその温泉の幟が見えてきた。「パタパタパタ」うん。ここだ!

 なんだか,駐車場は車でいっぱいである。げげ〜。やな予感...入ってみると,人・人・人だらけ。正面左の休憩室をのぞいてみた。うわっ!こりゃあ,後学のために是非写真を撮っとかなくちゃ。
 彼女と40分後にロビーでと約束して,さっそく男湯へ。脱衣所は・・・フニャ〜。真っ裸の野郎ばっかり。やなモンを見てしまった。そそくさと空いている籠に服を脱ぎ捨てると,手早く浴室へ行く。ううーん。ここも男どもでいっぱいである。浴槽自体は,こういった施設にしてはまずまずの大きさだが,だいたい入っている人数が人数である。やっとこ空いてるところをメッケて,湯につかる。湯は,無色透明。カルキ臭わずかにあり。家で入るお風呂に塩素を入れたって感じだろうか。つまるところ,我がド田舎県の一般的日帰温泉施設の代表的な泉質である。「飲めません」と書いてあった。

 湯につかっていると,目の前をイヤなものがブラブラと通り過ぎる。なんだか落ち着かないのう。三連休最終日だってのに,いい歳をした男どもが,温泉なんかでウロウロしてるのは,誠に嘆かわしいことである(あっ。ボクもでしたっけ)。洗い場が一瞬空いた空きを狙って,すばやく滑り込む。こういうのはさすがに慣れているのだ。頭を洗うと,今度は露天へ。コッチの方がやや空いていたので,ちょっと一息。
 出てから,ロビーで,コーヒー牛乳を立ち飲みしつつ,彼女と意見交換会を開く。彼女によると,女湯の方が男湯よりずっと狭くて,洗い場は列をなし,脱衣所はものすごい混みようとのこと 。ジャガイモ1個かなと言う。より寛容であるボク的には,施設自体はきれいで悪くないと思ったし,泉質は我が県ではごく一般的なものだし,800円という値段も まずまず安い部類に入る。そんなワケでジャガイモ2個とした。(01.02.12)


日立市

寺の湯温泉 茨城県日立市会瀬町2-1-9 0294-37-2912 銭湯(温泉)  

硫黄泉(硫化水素型)   280円
 車でずいぶんと探し,道路の土手の下にようやく発見した。まさに昔ながらの銭湯(でも鉱泉だよ)であり,煙突がまたそそる感じだ。入っていくとまず番台があり,これまた胸にせまるものがあった。いいねぇ〜。ボクは,小さい頃,大人になったら,銭湯の番台になりたいと純粋なおさな心に思っていたのである。浴場に入っていくと,やや!富士山発見。絶景だー。湯船は二つ小さいのがあり,それが熱いこと,熱いこと。途中,オジイサンが入ってきたので,一緒に湯につかる。オジイサンは全然ヘイキみたいだ。満喫して風呂から出ると,ありました。コーヒー牛乳が。彼女と2人で行ったのだが,銭湯を出ると,彼女はなかなか出てこない。いっしょに出ようねと言ったのに。手ぬぐいをマフラー代わりにしてさんざん待たされてしまった。

大子町

月居温泉滝見の湯 茨城県大子町小生瀬2878-4 02957-6-0373 日帰温泉  

アルカリ性単純泉,40.1度 内・露天 8:00〜19:00(4月〜10月)、9:00〜18:00(11月〜3月) 350円(一日1000円)
  袋田温泉入口を通り過ぎ,あるにはあったが,なんでもない普通の道の脇で,本当にここ?って感じである。ところが中に入ると,天井が高いログハウス風の建物と岩風呂のお風呂。幸せのため息をつきながら長居出来ること請け合い。ここは,この地区の住民が共同で管理しているのだ。また,外に出ると,車がビュンビュン走っていて再度ギャップを感じてしまう。あと,露天風呂の男女の囲いの隙間から,一緒に行った彼女のオシリがチョッピリ見えてしまった。(むろん紳士たるもの,風呂から出た後は,そんなことはオクビにも出すものではない。)コストパフォーマンス高し。
 
大子温泉保養センター「森林の温泉」 茨城県大子町矢田15-12 02957-6-3200 日帰温泉

ナトリウム硫酸塩泉 内・露天・サウナ 10:00〜20:00(1・3水曜休) 1,000円(平日700円,夜間500円)
 茨城県下最大規模の広さ。特に露天風呂(湯船3)は最大だろう か。子供たちは走りまわり,大人はダラリと岩に座って足だけ温泉に入れている。駐車場には(なんと)ハトバスが止まっている。 ヒェェー。ハトバスが来るとは,大したものではありませんか?
 悪くない,悪くないが,何か一つアヤシサが欲しい。最近,道の向かいにプール付温泉フォレスパ大子が開業し,多少客を取られているようだ。もっとも, 森の温泉(”いでゆ”と読む)先にあったすぐ近くの余暇活用センターやみぞの温泉客を食ってしまっているのだからお互い様なのだろう。
 
余暇活用センター「やみぞ」 茨城県大子町矢田524-2 02957-2-1511 旅館(日帰可)

硫酸塩泉 内2 10:30〜15:00 840円
  本来は,勤労者のための宿泊施設なのだが,少し改築して温泉を日帰観光客にも解放したものだ。季節にはリンゴ風呂(9月〜1月3日),菖蒲風呂(5月5日〜6月)など なかなか頑張っている。
 聞いたところでは,リンゴは近所の農家の傷モノを買っているとか。リンゴのぬるぬる感が快感をそそる。(ところで,りんごがぬるぬると腐っているとクレームをつけた人がいたそう だ。温泉とリンゴの成分なので,つまらぬことを言っていらぬハジはかかぬ方がいいだろう。
 
フォレスパ大子 茨城県大子町浅川2921 02957-2-6100 日帰温泉  

硫酸塩泉 内・温水プール(水着) 10:00〜20:00(夏期9:00〜20:00) 800円(夏期1,200円,夜間400円)
  最近,森の温泉近く(殆ど道を挟んで反対側)に温泉プール施設が出来たと聞いたので,土曜日の夕方に出かけたのであった。17時過ぎに入ると400円というオトクな料金になることを調べてのことである。しかも,出来たばかりなので,昼間はジャガイモ洗い状態と聞いていたのだ。
 これ,結論としては,大正解であった。もうガラガラでのんびりと楽しめた。屋外のプール(コチラは夏期のみ)には(ジャグジー風呂を除いて)出られなかったが,屋内の温泉プールは,かなり充実。ウォータースライダーも子供達にまじってやってみたが,まさに恐怖であった。なお,温泉プールは水着着用であるが,更衣室前に裸で入れる男女別の小さな温泉もあるので,帰りには是非入っていただきたい。
 
関所の湯 茨城県大子町袋田滝ノ上2642-7 02957-9-1126 日帰温泉

ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉,29度 内・露天・サウナ 9:30〜20:00(4〜9月は〜21:00,月末木曜休) 1,000円(平日700円,夜間500円)
 袋田温泉に新規オープンした温泉。オープンしたてのせいか,平日にもかかわらず結構混んでいた。もちろん お年寄りばかりである。(平日,仕事を休んで行こうとするのは僕達くらいのものか。)
 お初であり,逸る気持ちを抑えつつロビーに行くと,袋田仙人という人形がお賽銭いれろとペラペラしゃべっている。知る人ぞ知る近くのこんにゃく関所(やはり経営母体は同じ と思われる)のニャク兵衛の兄弟らしい。よろしくね!
 露天はマアマアの広さであったが,内風呂は狭め。 男湯では,オジイサンが,「700円とは実に安いわい。」など言っており,女湯では,オバアサンが,「このシワハダがツルツルじゃえ。」とかホメていたらしいが,休日千円に関しては,もう一息。

思い出浪漫館(旧:袋田温泉ホテル) 茨城県大子町袋田978 02957-2-3111 旅館(日帰可)

アルカリ性単純泉,39.6度 内・露天   1,000円
 袋田 の滝。ろくな観光地もない茨城県であるが,一応日本三大瀑布のひとつ(三番目ですけど)に数えられ,茨城では,筑波山の次に著名な大観光地である。袋田の滝は,カップルで行くと,霊験あらたか。必ず別れられることでも非常に有名なのだ。すばらしいとこでしょ?
 2001年11月3日に旧ホテル名「袋田温泉ホテル」がリニューアルオープンしたここ「思い出浪漫館」は,ボクが幹事として親睦旅行で使った。泊まった部屋は,最高級の庭園露天風呂付きの「山荘のお部屋」。一泊2万くらいするクソ高い部屋なのじゃ。 ちょいと見てみますかな?下の写真をクリックしてみてくだされよ。めずらしく,ビッグサイズなので,ビッグリしないようにネ。
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 泉質はアルカリ性単純泉。ボクが入ったのは, 写真の部屋付きの庭園風呂と渓流露天風呂だ。どちらも同じ無色無臭・・・いや。ニオイはあった。塩素のニオイが。ぬるぬる感はなし。塩素が肌をチクチクと刺しおった が,これを責めてはなるまい。
 旅館自体の雰囲気はなかなかではないかと思われる。ただ,温泉主体ではなく,宴会温泉ホテルとして楽しもう。親睦会員は,満足してくれたと思う。(03.10.04)


里美村

里美温泉保養センター「ぬく森の湯」 茨城県里美村大中2076-6 0294-82-3366 日帰温泉  
 硫黄泉(硫化水素型),34度 内・露天 10:00〜20:00(2・4木曜休) 1,000円(平日700円,夜間500円)

 田舎の国道から横にチョット登っていくと,その温泉はある。1995年建設の新しい温泉で,よくある感じの タイプだ。
 湯船はそれほど広くないし,露天もやや狭い。おじいさん軍団がドバドバ入ってきて,露天を占領してしまった。おじいさんって,一度,つかると長いのだ。せめて美少年だったら目の保養になるのになぁと考えながら,しかたなく屋内風呂に入る。1,000円 を思うとタメ息が出た。サウナもないし,泉質も成分は薄そうだ。茨城県であることを勘案すれば,やむを得まい。
 温泉自体はさほど感嘆の気分はなかったが,注目すべきは,隣接の住宅団地だ。ここに土地を買うと,なんと「ぬく森の湯」が1年間入り放題なのだ。 それって,悪くないですよね?ムフフ。住宅団地を見てみたが,このような辺鄙な田舎をは思えない瀟洒な建物がずら〜りと並んでいる。土地が安い分,建物のお金がかけられるのだろう か。こういうのんびりした所に住みたいものだとつくづく思ってしまった。そりゃあ,大きなスーパーまで車でずいぶんかかるし,通勤はとうてい不可能事だろうけど。


山方町

三太の湯 茨城県那珂郡山方町諸沢5071 0295-57-4126 日帰温泉  

ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物泉,42.8度

内,露天,打たせ湯,サウナ 10:00〜21:00(第1・3月休) 1000円(平日700円,17:00以降:500円)
 2000年4月に開設された新しい温泉施設。千円という驚愕のお値段(まあ, ここらへんじゃ普通ですけど)と,信じられないほどいつも混んでいるとの噂にびびって,今まで行っていなかったのだが,夜間料金はリーズナブルな500円というのにつられて,17時過ぎにつくように 車で出かけたのであった。
 国道118号を北上し,山方トンネルの手前の信号を右折。看板に従って,すぐ左折する・・・そこからが,狭いクネクネ道路が続く。もう真っ暗だし,始めての道だし,いささか緊張しながらハンドルを握る。狭い道の割に 結構,対向車が多いんだよなぁ。注意しないとタンボに落っこっちゃうよ。そして,延々,5キロほど行ったところに,”やまがた すこやかランド 三太の湯”はあった。とんでもないド田舎なのじゃ!ふ〜。やっとついたワイ。

 土曜日とは言え,17時過ぎである。さぞ空いているだろう・・・との予想はアッサリ裏切られ,駐車場は,車でめいっぱいであった。 しばらくグルグル回っていると,帰る車が出たので,シメシメとそのスペースに車をつっこんだ。

 昔々,諸沢村(現山方町)に大男が住み着いた。ズルイ村人達は,「バカが住みつきよった」と思って,大男に話しかけた。大男の名前は三太と言って,南からやってきたらしい。「この荒れ地を開墾してくれたら,メシ喰わしてやっぺ」可哀想な大男は,三日の間,いっしょうけんめい働いて,村人達のために,荒れ地を見事開墾したのである。そして,村人達は,(ま,こんくらいは安いもんだと思って),お礼のメシを喰わしてやった。「三太ってバカは結構使えるべ。この調子で,オラ達のために一生飼い殺しにすっぺ」「そうすっぺ。そうすっぺ」村人達は,ニタニタ笑いながら相談したのである。しかし,次の朝,三太の姿は忽然と消えていた。そして,置き手紙にはこう書いてあった。「これ以上働らかされたら,身体がもたねえから,南のふるさとに帰るだ。あばよ」村人達は,惜しいことをしたワイと非常に残念に思ったそうである。

 三太の湯の名前の由来って,こんなトコらしい。なんだか,イマイチの伝説ですけど,”サンタ”って,なぜか気になる名前なんですよね〜。 うちのハムスターの名前といっしょなのだ。

 正面前には,小さな”三太橋”というのがあり,木の屋根がいい感じである。 その前に正月の飾り付けが置いてあった。そこから真っ直ぐ進んで入口に入る。は〜。想像以上に立派である。ロビーには人もいっぱいだ。左の立派な階段を登 ってその踊り場から,左が”ひがし館”。右が”にし館”と分かれており,それぞれ女湯・男湯となっている。”ひがし館”と”にし館”は,定期的に男女入れ替えがあるそうだ。
 ボクは,今回男湯である”にし館”へ。脱衣所も かなり立派。感心してため息がでちゃう。ババリンにつれられた女の子の姿が目立つ。グフフ。混浴じゃ。浴室は,ひ・広い!湯気でよく先が見えないが,とにかく広い。人も多いけど,広いのでゆったり浴槽につかることが出来る。泉質は,透明でカルキ臭が大分キツイが,それでもぬるぬる感は確実にある。茨城では,マシな方じゃないだろうか。湯気のため,突然ぼ〜と現れる人に気をつけながら,奥の露天へ。こちらは,内湯の巨大さには劣るが,まずます広い方であろう。打たせ湯を試したりして,また,内湯に戻って,寝湯になっている気泡湯のところでぶくぶく。温泉って,いつも,おしっこをじょっじょ〜としているように気持ち良さげな顔をしているお年寄りの姿が多いのだが,ここは,時間帯のせいもあったのだろうか,年齢層がかなり低かった。青年や子供の姿も結構多い。なんだか新鮮なキブンだ。
 1時間ほどでロビーへ戻る。広いロビーの木の椅子には,やっぱり風呂上がりに涼んでいる人がいっぱいなのだ。ここから中庭にも出ることが出来る。奥に,レストラン&物産コーナーがあったので,そこで,ウマソウな”水府トマト”(300円)を 見つけて買っちゃった。

 彼女と合流し,外へ。彼女の入った”ひがし館”は,和風の造りらしい。今度は”ひがし館”にも入ってみたいなあ。出た時間は,18時30分だったが,駐車場は相変わらず 混み混み。後からどんどん車が入ってくる。フーム。人気なのもよく分かる。茨城県内のこの手の日帰温泉施設の中では,”森林の湯”を抜いてトップなのではないかと思われた。きっと,昼間はもっともっと混むんだろうなぁ。
 またまた,(この三太の湯,最大の欠点であろう)例の暗くて狭いクネクネ道を延々と戻ったが,対向車が多くて参っちゃった。殆どは三太の湯にこれから向かう車に違いない。(02.1.5)


美和村

美和温泉「ささの湯」 茨城県美和村大字氷之沢3142-1 0295-58-2682 日帰温泉  
アルカリ性単純泉,25.3度 10:00〜20:00(月曜休) 300円
  実にリーズナブル。ログハウス調の建物はこじんまりとしてなんとなく居心地がいい。露天こそないが,ちょっと入りに行って,体を洗ってのんびり帰る。大げさでないところに魅力がある。数としては,一番リピートしているお気に入りの温泉である。
 さて,この日。これで何度目かと思いながら,いつもより早い時間の10時頃,湯船に入ろうとすると・・・あうあうあうっ!なんたる混みようか!とても10人くらいしか入れないハズ湯船になんと19人も入っておる!山手線のラッシュだって,これほどは混んでいまい。これじゃ,オジサン達の手足とか(もっとイヤなものとか)がボクの玉の肌にペッタリくっついちゃうじゃないか〜。この親にも見せたことのない玉の肌に!
 そう。さすがはGWというものですな。いささか生物学的興味を抱いたボクは,本数を数えてみるコトにした。オジサンが19人で,本数は・・・っと。1・2・3・・・よく見えないぞ・・・よし。19本だ!ちょうど1人1本の割合ですナ・・・あたりまえだけど。(えっ!本数って,もちろんタオルの本数ですヨ。)

  これで露天があれば,さらにいいなと思いつつ,300円じゃ余りにずうずうしい希望というものでしょう。

 ところで,皆さんも温泉に出かけると,小さな(異性の)オトコノコやオンナノコがお父さんかお母さんと一緒に入ってくるのを見かけるかも知れません。果たして何才くらいまで入っていいのでしょうか ?ボクはこれをつねづねとてもギモンに思っていた。6才くらいまでかな?もしかして18才くらいでもいいのかも知れん(20才未満の犯罪者は少年扱いだし)。年齢で制限されるのか,親の判断だけでいいのか,とても判断に迷うところ だ。
 で,有名な「パルパル大百科事典」で調べてみたが,これがゼンゼン分からないのです。あるところに,ケが生えているかどうかではないかと書いてあったダケで,真偽の程は不明。しかし,もし,「ケ」説が正しいなら・・・・ね?タメになったでしょう?社会生活を送る上の必須の知識として。さて,ここまで読んだ男子諸君。あなたがこれから何をすべきかは自明のハズ。さっそくケを剃って,女湯に・・・!(00.5.6)


金砂郷町

郷の湯(閉鎖) 茨城県金砂郷町上宮河内336 0294-76-9919 日帰温泉  

  10:00〜18:00(11〜4月は〜16:00,月曜休) 400円
 温泉自体は,公民館(元は小学校分校跡が高齢者施設となったのが前身らしい)の小さな風呂のようで, やや風情に欠ける。浴室も狭く,入るのにいささかの勇気を奮い起こす必要があった。高齢者施設のお風呂って気がしたのだが,やっぱり入っているのも数人のオジイサンだけであった。
  オススメは隣の蕎麦屋の金砂庵である。(とは言っても,実はいっぱいで入れなかった。ウマイと噂ばかり聞かされて。次回こそは・・・)まあ,せっかくだから,そのまま山道を登り,西金砂郷神社に行くとよい。コチラはなかなか情緒がある よい神社なのだ。
 
金砂の湯 茨城県金砂郷町上宮河内336 0294-76-9919 日帰温泉  
内4,露天 10:00〜17:00(月曜日は〜16:00) 500円
  我が家を10時に出発して,クネクネする雑木林の山道を車で走った。こういうド田舎県では,ちょっと走ると,すぐこういう道になっちゃうのだ。色あせた感じの紅葉がホンワカと低い山を彩っている。55分ばかりで目的地の金砂の湯に到着した。
 ここは,昔,”郷の湯”という名前だったが,今年6月にリニューアルしたばかりなのである。でも,今回の主目的は,隣にある有名な蕎麦屋の「金砂庵」というトコロ。噂によると,ウマクてホッペタが落ちたとか, 旨すぎて下痢になったとかいうほどウマイらしい。11時前というのに4人ほど入口で並んでいた。
 11時,突然ガラガラと入口の扉が開いた。ボクタチもピュ〜と入って,天ザルの食券900円也を買う。天ぷらは野菜ばっかりで,エビのシッポさえなかったが,パリパリして美味しい。蕎麦自体も上品で甘みがあって,まずまずって感じ(噂ほどではないとは思うが)。しかし,最後の蕎麦湯が実に美味しかった。ウメ〜。今までで一番美味しい蕎麦湯なのだ。ゴクンゴクン!まったりとして,のどごしさわやか。

 金砂庵を出ると,低い山沿いに遊歩道があるようだ。湯けむりの郷と書いてある。時間も早いし,ちょっと腹ごなしに登ってみることにした。階段をほんの十分ほど登ったところにあるのだが,なんだかいい感じ。低い山々が見えて,とてもキモチイイのだ。ちょっとベンチに座って休憩。やわらかい日射しが暖かい・・・。またトコトコ階段を降りて,「金砂の湯」へ。
 前のボロッチイのとは大違いの近代的な建物で,場所もチョッピリずれている。入場料は無料で,温泉に入る人だけ500円らしい。ここらへんにしては良心的なお値段である。紙のロッカー軒を貰って浴室へ。やや!思いがけず充実だ。内風呂4つ。アワ風呂,深い風呂,竹炭風呂ってのもある。露天もあるし。わきあがる期待を押さえつつ,足の親指の爪の先をチャポンを湯に入れた瞬間である!むっ。泉質が感じられない。お湯じゃ。カルキ臭あり。うーん。昔の「郷の湯」の浴槽はえらく狭かったっけ。あまり湧出量がないのだろう か。確かに多少の成分は感じられるには感じられるが・・・。もうひとつ気づいたのは,誰も前を(モチロン後ろも)隠さないこと。これはめずらしいですゾ。ノシノシとガニ股モロ出しで歩いておる。金砂郷の人はよっぽど自信ある人ばかりらしい。ボクは自信ないケドね。浴室から出ると,脱衣場には成分表みたいなのはあったが,温泉だとはどこにも書いてなかった。 書いておけばいいのに。休憩室に戻ると,やっぱりここは綺麗でイイ施設だと感じる。キッズルームがあることにも驚いた。泉質はともかく,500円の値段を考えれば,とても良い日帰入浴施設と評価すべき だ。(00.11.26)


御前山村

相川鉱泉「弥生館別館」 茨城県御前山村下伊勢畑2866 0295-55-2959 旅館(日帰可)  
単純放射能泉 内(混浴) 10:00〜15:00 700円
 「相川温泉」とも 云い,関東随一のラジウム混有量を誇る。弘法大師がここの源泉を発見したというよくある謂われがあるが,そういえば,近くの仏国寺も弘法大師創建とされている。

 おそろしく狭い山道(これでも県道 なのだ)をクネクネ走ってようやくちいさな古びた旅館にたどり着く。かまわず年代物の玄関を空け,大声で「コンニチワ!ガヲヲヲー」と叫ぼう。 クマのように叫んでいると,旅館のオバサンが出てきてくれた。
 湯船は一つなので,先客が入っている時は入れないので注意。出来れば,彼女と行って,なしくずしに一緒に入ってしまおう。「まさか,混浴とは知らなかったよ。でも,オバサンも一緒にどうぞと言うし,入っちゃおうぜ。見ないようにするから(グフフ)」もちろん,湯は透明 度120%で,しかも狭い浴室内は極めて明るく,かつまた,たった一つの湯船は家庭用お風呂を数個合わせたくらいの 大きさである。混浴フリーク垂涎ではあるまいか?
 温泉は,無色透明だが,実によく 暖まり(放射能のせいに違いない),大変なめらかだ。ク〜。いいです。

 なお,道の途中は山栗の宝庫なので,9月に拾いに行きながら入るのがおすすめ。 みけねこは,山栗が大好きなのである。(但し,栗の中のウジみたいなムシは嫌い)。

 上の写真は,ここに常連で行かれているK様よりいただきました。心より御礼申し上げます。

 
保養センター「四季彩館」 茨城県御前山村長倉407-2 0295-55-2626 日帰温泉  

ナトリウム-硫酸塩泉 内・露天・サウナ 10:00〜21:00(11〜3月:〜20:00,1・3木曜休) 1,000円(平日800円,夜間500円)
  きれいすぎて,なんとも形容しがたい。一般的すぎてつまらないのだ。悪くはないけど,このお値段は高いかな。泉質はあまり感じられない。2回行ったが,なぜか記憶に残らない温泉である。 ただ,みけねこが忘れっぽすぎるという噂もある・・・
 でも,ここは,いつもお客はいっぱいだった。県都である水戸からとても行きやすい位置にあるという立地もあるだろう。
 せめて,土日も800円ならなぁ。

常陸太田市

瑞竜温泉「黄門の湯」 茨城県常陸太田市瑞龍町51 0294-70-1126 日帰温泉  

NEW PRINTING

ナトリウム・塩化物泉・硫酸塩泉,21度 内・露天 10:00〜21:00(11月〜3月は〜20:00)
1,000円(平日800円)
 県内にできた新しい温泉施設。期待に高らむ胸を押さえつつ出かけました。入り口でちとショック。「1,000円 じゃと。高い!森林の温泉クラスは期待させてもらうゾ」と心の中で叫んでしまった。案の定,中は予想通り。新しくキレイで,一般的な感じだ。唯一,露天風呂に一休さん(たぶん)の石像に があったのが珍しかった。可もなし不可もなし。値段はちと不可であるが。これで入湯料を500円にしたら,その心意気を愛でて栗を増やすのだが。

 茨城県の観光商売って殿様商売なんです。安くして,みけねこみたいなボンビーなリピーターを増やそうって気がまるでないのだ。でも,それでも客が来る温泉 枯渇県ですから仕方ないか。カルキの泉質でも,「オー!何たる効能。これぞ温泉よっ!まさに秘湯じゃ」と,お湯っぽい”お湯”をばしゃばしゃやって大喜びするのが,茨城県人である。


水戸市

常陸の湯 茨城県水戸市加倉井町1764 029-252-9335 旅館(日帰可)  
未分析 内(混浴1のみ) 9:00〜16:00 600円
 ある決意をしたボクは,バイクにまたがった。「バルン!バルバルバルン!」ボクのバイクは,カタカタと情けない音を建てると,プルプル震えながらノコノコ走り出した。
ガードレール下の狭い道の先へ 飲み屋の看板っぽい。イヌが寝てる こんなトコに石碑まであるなんて
 向かうは,我が悲願の混浴温泉「常陸の湯」である。ここは去年,入口まで行ったにもかかわらず,怪しさに勇気をなくして,シッポを巻いて逃げ帰ってしまったと言う曰く付きの温泉なのだ。
 舗装された田舎道をトコトコ走り,バス停「常陸湯」の脇にバイクを止め,県道から下る狭い道を歩いていく。すぐに薄汚れた飲み屋にあるような看板「茨城百景 常陸の湯」が見えてきた。飲み屋と言うか,古い民家と言うか,なんとも言い難い建物である。 いい感じだ!大きなイヌが繋がれており,ボクを見ると,怖ろしい声で「ワンワン」吼えだした。まるで帰れと言っているよう・・・。しかし,ボクは日本男子(おのこ)でござる。イヌ如きに帰れと言われて帰るわけにはいかないのだ。うちてしやまん。勝つまでは!
 「常陸の湯」は,そもそもが旅館であり,長い間,日蓮宗の古刹「妙徳寺」の奥の院とされてきた。これは日蓮が法難で受けた傷を治すため,度々「常陸の湯」に訪れたという言い伝えによるものであり,日蓮が1282年に武蔵の国で亡くなった時も,ここに湯治に来る途中だったとされている(ホントかどうかは分かりませんヨ)。また,あの大横綱・双葉山もここに立ち寄ったとの記録もあるそうだ。この黒々とした民家風の建物を見ていると, 不思議な感じがする。
左の建物が浴室,右が休憩室 縁側から休憩室へ入る
 さて,看板を過ぎると,建物に沿って狭い道は左へ折れる。曲がり角から建物を見ると印象は一変した。そこにはなんと!茨城百景の碑があり,小さな庭園と池もある。入口はどことも分かりづらいが,勝手にノシノシ入っていっ た。写真右側の建物の縁側が入口となっているのだ。
 実は建物の前で,どうしようかとウロウロしていたら,長靴を履いた旅館のオジサンらしき人が歩いてきたので,「日帰り入浴出来ますか」と聞いてみたら「入っていいよ」と言うので,縁側からノコノコ休憩室に上がり込んだわけ。
 古めかしい休憩室は,なかなか味わい深い感じで気に入った。ダルマストーブが郷愁をそそるじゃないか。ナニよりいいことは,誰もいないこと。実は密かにジイサマ・バアサマでいっぱいじゃなかろうかと心配していたのだ。最近出来た新しい日帰入浴施設なら仕方ないが,こういうところは,一人でゆっくりと雰囲気を味わいながら温泉に入りたいものなのだ。
 さて,誰にお金を払えばいいのかと見渡していると,さっきのオジサンがやって来た。オジサンに入浴料600円也を渡すと,オジサンにお昼を注文するように勧められたが,ちょっと考えた挙げ句,「お風呂だけでいいです」と断ることにした。まだお昼には時間が早いものね。ボクの調査では,なんでも親子丼とかオイシイらしいんだけど。
 
つき当たり右が浴室なのだ おしりを洗ってから・・・ 脱衣所から外は丸見え
 息を深くすいこんだボクは,休憩室を出て,縁側を渡って右の建物にトコトコ向かう。なんだか,ドキドキするなぁ。縁側つきあたりの右側が浴室になっている。縁側の左は庭園だ。結構,いい感じ。そして浴室のガラス戸を開けると,すぐそこが脱衣所になる。なにせ透明なガラス戸なので,脱衣所から庭とか,その向こうの道が良く見えるのう・・・なかなかええもんじゃ。でも,よく考えて見ると,向こうの道からも脱衣所が実によく見えるって意味じゃないか!脱衣所から浴室への扉の上に木の看板があった。なになに?「おしりを洗ってから入りましょう」ですって。くそ〜。ここに来る連中は,おしりにウンコをつけたままで,浴槽に入っちゃうんだろうか...
 脱衣所で服を脱いでると,浴室の方から声が聞こえてくる。何人か既に入っているらしい。チェ。ボク一人じゃなかったのか。ガックリ。そしてボクは,タオルを持つと,「ガラガラガラッ」と浴室に入っていった。湯気をすかして見ると,あーあ。混んでるみたいだ。湯船には,ひーふーみーよー。4人も入っているね。ん?あれれ!?向こうを向いて湯船に入っている人の色白でたおやかな肩・・・もしかして,女の人?そう。バラのつぼみのような。ボクの心臓はバクバクと鳴りだし,コウフンしたボクは超特急でタオルを腰に巻いた。じゅるるる〜
やっと写真が撮れた!

 ・・・そう。そこには,あられもない姿の素裸の女の人が。ボクは,ガクガクする足で,浴槽を回り込むと,彼女の向かい斜めに位置することにした。チロリ(横目で彼女を見る音)・・・うっ。うはっ。60年前だったらなァ。彼女は,ハスキーな声で,隣のオジイサンと頻りにしゃべっている。「ウチのジイサマが100歳まで生きたら,年金増えるかのう?」「もし,ジイサマが死んじまったら,今貰っている年金が20万だとすると,12万くらいになっちまう」・・・年金の話にやけにご執心である。それにしても,夫ある身なのに,スッパダカの男性と親しげに話すなんて,なんてフシダラなんでしょう!ウヌヌヌヌヌ・・・・まっ。いいか。そのバアサマは80はいってるに違いないし。しょうがないですよね?
 泉質は,うーん。あまり感じられず。しかしながら,やや緑がかったような色はよろしい。蛇口を回して,ボイラーで加熱した湯を出す仕組だが,排水はしていないようなので循環湯ではないだろう。なんでも,この宿によれば,分析すれば温泉の成分はあるだろうが,今更わざわざ分析するつもりはない ようだ。鉱泉ということで充分だとのことなのだ。これはなかなかの見識である。
 ややあって,ジサマ2人が出た。写真を撮りたいので,みんなが出るのを辛抱強く待つ。カメラなんか向けたら,バアサマに「キャ〜」なんて言われて,チカン扱いされちゃうからね。ようやく,仲良しカップルのジイサマとバアサマがいっしょに出ていってくれた。それにしても,アヤシイのう。あの二人・・・。それより,写真。写真っと。大急ぎでパシャパシャ撮った。ふ〜

源泉は鳥居の右の方へ そう。この井戸が源泉だ

 湯から出て,渡り廊下を戻っていくと,あのお年寄り連中がウハウハ言いながら休憩室でくっちゃべっていた。ボクもお昼を頼んどけば,あの輪に入れたかなあ?孤独なボクは,縁側からそのまま外に出た。人間って,生まれてきた時も死ぬときも一人なのさ。フッ。
 そして,狭い道を戻る。宿の例の看板の向かいに鳥居があり,そこから源泉が出ているので,のぞいてみることにした。宿側とは逆に結構整備されている感じだ。この井戸みたいなところから源泉を引いているんだね。ナルホド。
 こういう和気藹々とした雰囲気なら,混浴でも女性は気にならないのではないかと思われた。よしっ!近所の若奥さんでも誘って,こんどいっしょに来ることにしよう・・・問題は,親しい若奥さんなんて,ひとりも知らないってことだけ。もし,ボクが玄関をトントンたたいて,「近所の者ですが,二人で混浴温泉に行きましょう。ご近所同士,親睦を深めるために。グッヒッヒ」と言ったら,なんて答えるだろうか?きっと大喜びでついて来るに違いないですよね?
 ボクが来るときに,狂犬のように吼えまくってていたイヌコロは,何故かやけにおとなしくなっていた。(01.1.19)


湯沢荘 茨城県水戸市成沢町1664-1 029-229-8052 旅館(日帰可)  
未分析 お昼頃から 600円

一番入りやすそうな”湯沢荘”

 我が家から15キロ。ここが我が家から一番近い温泉がある。狭い県道から看板に従ってさらに狭いくねくねとした田舎道をしばらく下る,そのつきあたりにあるのが成沢町の 小集落である。
 右側に意外と立派な”東漸院”というお寺が あり,その反対側の民家のような旅館が”和泉屋”。道の少し先,道がけもの道のようになる手前にあるのが旅館”富屋”である。これまた民家風であり,ちょっと旅館には見えない...
 寛延年間。大干魃により,井戸水がことごとく枯れてしまった時のこと。なぜか”東漸院”の境内に水気がある地があり,そこを掘ってみたら,湧き水と,古い湯桁の木材が出てきた。昔,浴場があったことを知った人々は,湯小屋を作ってみたところ,性病の類が治ったため,湯治の宿が数軒でき,また,湯が鳴るように湧いたため,鳴沢・・・成沢という地名が興ったとされる。”和泉屋”と”富屋”の源泉は,”東漸院”の隣の井戸から取っているが,昔は温水だった時代もあったとのこと。

 さて,ボクが向かったのは,”和泉屋”を左に折れたすぐ先にある”湯沢荘”という宿。ここは,昭和48年開業というだけあって,比較的安心出来る外観。あちこちに看板を出していて, なかなかやる気がありそうなのだ。実は,冬の土曜日の10時半頃だったか,ここにバイクでやって来て,玄関で大声を張り上げて,入浴できるか聞いてみたことがある。「まだ湯が湧いてませんから」と断られてしまい,あきらめの悪いボクは,さらに蛮勇をふるって”和泉屋”にも行ったが,やっぱりダメ。さらに怖ろしい”富屋”には,さすがのボクもビビってしまい,そのまま逃げ帰っちゃったことがある。今回は,そのリターンマッチってわけ。

脱衣所。誰もいません

意外にいい感じ

 バロン号は,車体を振るわせて”湯沢荘”の玄関前に,キキキと滑り込んだ。ボクは,バイクを降りると,深呼吸をして,暗〜い玄関に入った。これでも,ここが三軒の中で,一番入りやすいハズ・・・「たのもう〜」・・・「ハ〜イ」。一発でオバサンがやってきた。「入浴をしたいんですが,出来ますか?」「ハイ。こちらにどうぞ」と,狭くて薄暗い廊下の先に案内してくれた。そこで,入浴料の600円を払う。脱衣所は,誰もいないようだ。シメシメ。服をいつものようにスルスルと脱ごうとしたが,シャツが汗で背中に張り付いている。グイグイ引っ張ってようやく脱いだボクは,大喜びで浴室へ!お?思いがけず広いし, 大変清潔で感じがいい。チャポン!泉質は・・・ペロリ。なんかカルキっぽいなぁ。無色透明。無味無臭。無我夢中。無理難題・・・水を湧かすと,ご覧のとおりとなる。まあ,鉱泉 であると知っているため,わずかに成分を感じられないこともない。この”湯沢荘”の源泉は,”和泉屋”からタンボ一枚を隔てたこの敷地内を掘ったところ,鉱泉成分のある湯が出たものらしい。 でも,温泉と堂々と名乗っているところで,かなり非道いのもある。鉱泉と名乗ってでこれならば,立派なものではあるまいか?でも,やっぱりタンボの湧き水かなぁ・・・。風呂から出ると,汗びっしょりである。なにせ,この暑さですものね。
 外に出て,日に照らされてさらにアツアツになったバイクにまたがる。アッチッチ!(01.7.22)


ひたちなか市

長者ケ谷津温泉 茨城県ひたちなか市大平1-21-10 029-274-3811 旅館(日帰可)  
単純硫黄化水素泉 9:00〜16:00 600円
  我が家から最も近い温泉である。車で10分かからないくらいなのだ。ところがボクにとっては,名のみ聞こえる怪しの「長者ケ谷津温泉」なのであった。親父が行ったことがあるらしいので,何回かどんなもんか尋ねてみた。「ウム。あそこか・・・確かに行ったことがある。旅館なんだ が600円で日帰も出来る。それにしてもいい天気だのう」と,いつもごまかされてしまうのだ。ガマン出来なくなったボクは,買い物ついでに寄ってみることにしたのである。

 そこは,海へ行く道の途中にのなんてコトない住宅街の間だ。入口の看板の前にバイクを置いて,トコトコ狭い砂利道を歩いて下る。なに, 入り口で戻ってもいいですしね。すぐにガラ〜ンとした感じの平屋の建物が見えた。大きめの農家というか,それでなければ蕎麦屋みたいな感じだ。少なくとも,日帰温泉施設にも旅館にもトテモ見えないゾ。
 玄関をガラガラ開けると,右側にフロントらしきものがあった。誰もいなくて,小さく張り紙に入湯1,000円と書いてある。思いがけず高いじゃないか。親父のウソツキ〜と一瞬帰ろうかと思ったが,せっかくここまで来たのである。「こんにちは〜」とヤケになって叫んだら,オバサンがノコノコ出てきた。「600円です。今日は 空いてますよ」フ〜。良かった。600円で。それにしたって,いつだって,空いているに違いないのに,見栄を張っちゃってとか思いつつ男湯に向かう。案の定誰もいなかった。シメシメ・・・写真をまず撮っておこう。湯船は小さくて,5人入ればいっぱいになっちゃうだろう。洗面は4つしかない。湯は意外にもちょっと緑がかったなめらかな感じの湯。悪くないじゃん!しばらくすると,ガラガラと戸が開いて,腰のまがったオジイサンが入ってきた。このオジイサンはとても話好き。オジイサンによると,「ワシは何十年もの間,週に2回は来ておるよ。グハハ。この湯はリューマチややけどに絶妙の効果があるのじゃ。この旅館は山田屋と言ってな。嘉永五年創業じゃ。旅館としては2年前まで泊めてくれたが今はやっていない。残念なコトじゃ。でも,頼めば泊めてくれるかも知らんよ。いつもは,多い時など30人(ヒェ〜)も入ってるのじゃが,今日は不思議と空いておる。ナットクがいかん。この湯は効果バツグンじゃ。ワシの知っている中じゃ,朝,80を過ぎたバアサマが這うようにやって来たが,夕方帰る時は走るように元気に帰って行った(ホントかなあ?)・・・」それ以外にも,タオルは臭くなるので,水洗いしてから洗濯するようにとか,脱衣所に戻ったら,すぐ服を着ないで,ハダカでいるように。服を着ると,汗が滝のように出るから,とか教えてくれた。身体を洗っていると,今度はオジサンが二人ばかりやって来て,オジイサンと仲良さそうに会話が始まった。「調子はどうかね?」・・・どうも,このオジイサンは,温泉の主みたいな人らしい。来る人もみんなオジイサンと知り合いなのだろう。

  風呂から上がっても,身体の火照りはなかなか冷めなかった。それどころか,汗がドバッと出た。外はこんなに寒いってのに。泉質は思いがけず良し。ただし,洗髪は禁止らしいので,ご注意を。頭を洗おうとすると,きっと,ここの常連さんに叱られたりするのだろう。ここの雰囲気にさえとけ込めれば,お勧め出来る温泉である。きっと, ここについて論評を避けた親父は,混んでいる時に来たのだろうと思われた。混んでたら,あの湯船だと狭いので,ちょっとつらい感じだ。(00.11.19)


笠間市

ぶんぶくの湯 茨城県笠間市大渕532 0296-72-6295 民宿ふくふく荘(日帰可)  




ヒドロ炭酸,塩素イオン,カルシウム,塩化ナトリウム等 10:00〜17:00(夏季〜18:00,月曜休) 600円
  温泉に出かけようと袋にタオルを入れて車で出発した。まあ,これはついでで,目的は,山の紅葉を見ようってワケ。ボクタチってワビサビを解するヤッポン人なのだ。秋ともなれば,いかな苦難があろうとも,紅葉狩りをするのであ・・・・北の山に行く道は,すっげー渋滞であった。目的地まであと40キロあるのだが,その時点ですでにノロノロ運転である。ううーん。ヤッポン人って,みんな同じ行動をとるからなァ。あんな枯れかけた赤っぽい葉っぱを見て,なにがオモシロイのじゃ?と,欧米人の合理主義の権化と化したボクタチは,方針をアッサリ変えて,車を西の方向に向けた。紅葉狩りはあきらめて,お隣の県で温泉でも楽しもっと。

 こちらの道はスイスイである。さて,向かったのは「サンシャイン○○館」というホテル。ここって,日帰入浴をやっているんだ。何年か前,入り口まで言ったのだが,千円という入浴料にびびって,帰ってしまったという悲しい経験を持っているのだ。しかし,今や,給料をもらったばかりのボクタチのサイフは(小額紙幣で)ふくらんでいる。そして・・・着いた!麗しの「サンシャイン○○館」に。サイフをしっかり握りしめながら,ボクタチはホテルのロビーの前に威風堂々と歩いていった。ん?張り紙があるぞ。どれどれ・・・「好評をいただいておりました日帰入浴は9月で終了いたしました。以後はホテル宿泊のお客様に限らせていただきます」ガーン!そりゃないよ〜。こうなりゃ,しかたあるまい。今まで,行こう行こうと思いつつ,ついためらっていた「ぶんぶくの湯」ってトコに行ってみるか。ボクの(いささかアヤシイ)温泉ガイドによると,あそこって,内風呂しかなくて,入りにくるのは, ご近所のジイさんとバアさんだけで,80歳以下の人はいないだろうと書いてある。
 「ぶんぶくの湯」入り口と書いてある看板に導かれて,車一台やっと通れるような狭いクネクネ道を走る。周りは廃屋や畑。そして,ようやく着いた。なんだか黒っぽい長屋みたいな建物に。 アヤシイとは思っていたが,これは想像以上のアヤシサである。うーむ。みけねこは嬉しくなった。狭い駐車場は,もう車がいっぱいであった(とは言っても,5台もいれれば満車 に近いのだ)。長屋の道側のところが休憩室のよう。まずは・・・窓から中を覗くと,悪魔のようなジイサマたちが,「ゲヘヘヘヘ〜」と古めかしいテレビを見ながら笑っていた。ヒェ〜!
 ボクタチは,急いで車の向きをグルリと回すと,ブブブブブ〜と逃げ出した。チラリと休憩室の窓を見ると,マックロな顔をしたジイサマが,コッチを見ながらニタニタ 笑っていた。ゲ〜(00.10.28)

 ・・・リターンマッチ。この命果つるとも「ぶんぶくの湯」なんて面白い名前の温泉を制覇せねば男がすたると思たボクは,再度(今度は)一人でやって来たのである。10時ピッタリについたってのに,駐車場には車が3台。ブルル・・・。もう客が来てるなんて。また真っ黒い悪魔のようなジイサマ達が来ているのだろうか ?
 家と家の間の入口に入っていく(写真2番目)。中は,あれ?思ったよりアヤシクないゾ。廊下(写真3番目)の奥の方は休憩室とキタナイ調理場になっていて,そこまで行って,オバサンに声を掛けて600円払う。「休憩室で休んでいってくだされ」休憩室を覗くと,やっぱり真っ黒いジイサマが何人か寝ころんでいた。ヒェェ〜。男湯に入ると,狭い脱衣所( いささか綺麗ではない)の先に,中くらいの檜の湯船があった。シメシメ。誰もいないぞ。ここの湯は,弘法大師がめっけた湯との伝説(よくありますね?)で,源泉の池からブクブクと湯が出るので,こう名付けられたらしい。湯は温泉法に基づく温泉として登録されていないが,成分はそれなりにあるとのこと だ。
 さてさて?チャポン!・・・うーん。確かにただの湯じゃないって気はするが,軟水風呂ってところかなあ。頭を洗って,モトを取ってやるかと少しだけ思ったが,リンスしかなくて,断念。ドス黒いジイサマが来て,若さを吸い取られては大変なので,急いで出る。休憩室で1日休めれば,600円 は安いのだろう。外に出ると,秋の気配である。田舎の空気をス〜と吸っていたら,さっきのオバサンが出てきて,「よろしかったら,休憩室で是非休んでいってくだされ」「いや,先を急ぐ旅でしてな・・・」と,ボクは大急ぎでバイクにまたがったのであった。 怪しいようで,実は怪しくない”ぶんぶくの湯”であった。(00.11.4)


鉾田町

ほっとパーク鉾田「自遊館」 茨城県鉾田町当間220 0291-34-1211 日帰温泉

 ナトリウム・塩化物強塩泉,31.3度

内・露天・プール(水着) 10:00〜21:00(水曜休) 800円(夜間700円)
  平成10年10月オープンの最新の温泉。自宅から30分の距離なのだが,PR不足で今まで知らなかったのだ。広い駐車場に白い丸っこいピカピカの建物。新しいのもいいねぇ。行ってみると,なんとラッキーにも11月中は,謝恩記念大特価で,半額の650円!これで,一生分の幸運を使い果たしたかもしれぬ。内湯も結構広く,無色透明。露天は,コーヒー色の温泉で実に良い。しかも,10年いっぱいは,パターゴルフ無料と聞いて,さっそくやるハメ(彼女の強い主張により)になった。大満足だったが,それにしても,客がいない。普通オープン直後数ヶ月は,人人人で,背中にペッタリとオジサンのキモチワルイものが張り付いたりするのが常識である。ところが,カッコウが鳴いているありさま。やはり,これは,1,300円という金額であろう。お高い茨城県の温泉施設の中でもやはりお高い!オープンはしたものの,仔ネコくらいしか入りにこないので,あわてて値下げして様子を見たというのが,本当のところだろう。このままでは,ヤバイので,通常価格をせめて700円くらいにすることをおすすめする。1,300円では,話のタネに1回は来ても,絶対リピーターは育たない。じゃがいも3個と思ったのだが,通常価格のあまりの高さに2個に値下げすることとする。 (追記:その後800円に値下げした。よしよし)

北浦町

北浦温泉 北浦荘 茨城県行方郡北浦町山田馬場121 0291-35-2821 日帰温泉  

ナトリウム−炭酸水素塩泉,16.5度

内2(男湯),内1(女湯) 10:00〜19:00(休憩は16時まで,月曜休) 300円(休憩は町外900円)
 この温泉。前々からひどく気になっていた 。褒める人と貶す人。評価が両極端なんです・・・
 我が家から車で1時間少々の近距離にある日帰温泉なのだが,なぜか今日まで縁がなかった。一度目のチャレンジは,バイクで出かけて,途中で雨に降られ。二度目はちょうど霞ヶ浦マラソン開催による渋滞予想にて,中止。
 よし。今日こそは!GW中ということもあり,9時過ぎに家を出たボクタチは,裏道裏道と走り続けた。そして,狭い道の先に,鹿行大橋(大橋とは名ばかりで,車が交差出来ない狭さで有名なのだ)が。その手前を右折してすぐにあるのが,実に古びた小さな建物だった。どうみても,年代物の公民館といったところか。時間は10時半前なのだが,お年寄りが運転している車がドンドン入ってくる。さては,お年寄り御用達の日帰温泉みたいだ...
 ボクタチは,下駄箱でスリッパに履き替えて,ロビー(っていうほどじゃありませんが)の受付へ。「大人二枚お願いします」「ありがとうございます」若い受付の 若い人はびっくりするほど丁寧におつりをくれた。この施設,町営なのだが,へたな民間温泉施設より接客が良い。民間だと,「まったくしょうがないなぁ」ですまされるところでも,役場がやっているとすぐ苦情を言われちゃう時代ですものね。 元々は,宿泊も出来たそうだが,今では,客室を休憩室として使っているらしい。
 この建物は,行方郡の広域市町村が経営していたもので,昭和55年に源泉を掘削。途中から北浦町単独の経営となった。しばらく前までは,「北浦町老人福祉センター」だったという。
 
 そして,右側通路の奥が浴室だ。さて,楽しみだのう・・・脱衣所は,意外に広い。カゴにパンツをポイポイ脱いで,浴室に。お年寄りが5人くらい入っている。浴槽は,窓側にヘソくらいまでの浅くお湯を貼った長方形の浴槽と,手前左に,小さな扇形の浴槽がある。浴槽自体のキャパはあまりなく,8〜(無理して)10人かなぁ。でも,浴室自体の広さと天井の高さには驚いた。壁は青く塗ってある部分と黒っぽいタイルの部分があり,磨りガラスと共に,不思議な趣を醸し出している。そして,泉質は,黄土色で大変滑らか。かなりいい部類の泉質ではあるまいか。
 洗い場は,3つしかなく,頭を洗おうと思ったら,シャンプーがなかった。しかし,300円でそこまで要求するわけにはいくまいて。脱衣所の写真は,やっとの思いで撮れたが,浴室は残念ながら人が多くて,最後まで撮ることはできなかった(上の浴室内の写真は,パンフより。女湯)。壁に大きく注意書きが書いてあって,「用便をしないこと,又はさせないこと」「10歳以上の男女の混浴を禁ず」とあって,茨城県条例第7条と書いてあった。ホントかのう? 用便はともかく,混浴を禁ずとは,ケシカラン条例じゃ!
 最後に,ロビーで彼女と評価を交わす。ボクは,泉質もいいし,怪しさも充分評価出来るので,栗一個の価値があると主張したが,彼女は,イモ一個がいいところだと言う。女湯は狭くて(浴槽が一つしかないんですって)汚かったと言うのだ。真ん中をとって,イモ三個の評価とする。(02.5.4)

真壁町

伝正寺温泉 桜井館 茨城県真壁郡真壁町桜井1074 0296-55-2131 旅館(日帰可)

単純鉄(U)泉 (炭酸水素塩型),11.6度

内2,状況により家族風呂   500円

 インターネットで情報を検索していたら,思わぬ秘湯を発見 す。それは,伝正寺温泉(伝正寺鉱泉ともいう)。石と蔵の町・真壁町(つまり,あまり知られた町じゃないってコト)にひっそりとある一軒宿の,ひどくマイナーな湯治宿だ。さっそく探検に出かけてみることにした。
 我が家から,約1時間40分。国道50号線の岩瀬町から県道を南下する。やがて,”伝正寺入口”という,うっかりすると通り過ぎてしまいそうな小さな交差点を左折,狭い道をグルグル登っていくと,その小さな小さな旅館はあった。車は,宿の先に6〜7台置けそうな駐車スペースに停めることが出来る。旅館”桜井館”は,予想通り,こじんまりとした 宿だったが,(思いがけず)こぎれいな,ちゃんとした感じある。ボクタチは,木の引き戸をガラガラと開けて(ちょっと,力が必要である),ロビーで叫んだ。「コンニチワー」「コンニチワー」

伝正寺温泉 桜井館 小さなロビー

 すると,親切そうなおばあさん(女将ですね)がすぐ出てきた。「日帰入浴出来ますか?」「はい。今,ちょっと温いので,少しまってくださいね」女将は,そういうと,奥の方に消え る。狭いロビーでウロウロしていたボクタチに,感じのいい老主人が,「真壁町の蔵めぐり,もうされましたか?」と聞く。「いえ。今来たばかりなんです」「それでは,お帰りにでも是非見ていってください」と,ボクタチに,蔵めぐりの地図を 出してくれた。うわっ。親切。なんだか,嬉しくなってしまう。

 5分ほどで,おばあさんが戻ってきた。「もう大丈夫です。廊下の突き当たりの右の階段を降りてください。手前の赤い女湯と書いたのれんがありますので,そちらにどうぞ。家族風呂ですから,ごいっしょに。鍵が中からかかります」・・・そう。ここは,男湯と女湯はあるが,誰も客のいない場合(多くの場合,客は他にいないと思われる),家族風呂にしてくれるのである。世の男子諸君。どうだろうか?ご近所の奥さまでも(ご主人が出張の時にでも)誘って,この伝正寺温泉に来訪されては?いかに貞淑な奥さまとて, この,品のいい宿の主人夫婦に勧められては,どうしたって,断りようがないってものだろう・・・

この階段を降りると

ここじゃ!ボクの女湯は。奥が男湯

 ちょっと怪しげな階段を降りる。こういう時って,いつも,胸ドキドキするのだ・・・。そして,すぐに女湯の赤いのれんが!ウッシッシッシ。ボクは上品にニタリとした。 何を隠そう!ボクは,ご存じのように,女湯と書かれたのれんをくぐるのが,三度のメシより好きなのである。ボクって,だいたい,青い色より,赤い色の方が好きだし。
 脱衣所はそう広いものではないが,4人くらいが余裕で着替えられる広さ。ドアは,ちゃんと中から鍵をかけることが出来る。

 桜井館は,浅野家の菩提所”伝正寺”の門前に,慶応3年(1867年)に創業した老舗中の老舗の宿。温泉は,地下30mの花崗岩の岩盤付近から湧出するものであり,鉄分の含有量は関東一ともされる。同じ県内の住人にも,ほとんど知られざる温泉なのだが,明治24年の茨城県公衆浴場の第一号でもある。芥川龍之介を始め,文人達が湯治に訪れたという。

 浴室は,石の町である真壁町らしく,御影石で作られている。明治の昔に作られたままであり,いかにも歴史を感じさせるが,掃除は行き届いている。さて・・・チャッポン。透明で,無味無臭。まだ,やや温いが・・・これは間違いなく,温泉だ。ぬめりも感じられないが,やわらかくて,非常にいい湯である。あっさりとしていて,しつこくない。ボクタチは,心からの感嘆のため息をついた。なお,シャンプーとリンス,ボディソープ完備のみならず,タオルも浴室前に置いてあって,自由につかっていいらしい。

 温泉から上がる時は,マナーとして,木の板を一枚一枚かぶせた。お年寄りの宿のご夫婦は,いつもこれをやっているのだ・・・ロビーまで戻る。「どうもお世話さまでした〜」「いい湯でした」・・・すると,「お茶を置いておきましたので,どうぞ」
 ああ。確かに,ロビーのテーブルの上に,茶碗と急須が。まいった!ボクタチが,玄関から出る時も,おじいさんは,ウンショウンショと引き戸を開けてくれた──是非,みなさんにも,お勧めしたい。このような貴重な一軒宿の温泉の灯火をなくさないために。茨城県最高レベルの栗一個を進呈する。気持的には,さらにジャガイモ一個を追加したいところ なのだが。

伝正寺

 温泉湯処情報!の余談・番外編になってしまうが・・・せっかく,桜井館のご主人に勧められたことだし,ボクタチは,ちょっぴり真壁の町並みを散策してみることにした(お腹減っちゃったけど,我慢がまん)。
 そうそう。肝心の伝正寺温泉の名前の元になる”伝正寺”も見とかなくちゃ。そこは桜井館から歩いてすぐ。道の反対側のお城のような石垣(最初,石切場だと思った)の上に,伝正寺はあった。茅葺き屋根の広大なお寺のたたずまいには,正直なところ,驚いてしま う。まさか・・・こんなところに?お寺の中では,法要をやっているようであり,黒い服を着た男女が座っていた。

 文永5年(1268年)真壁時幹が建てた寺。時代は下って,浅野長政が菩提寺として定め,境内には長政夫妻の墓や赤穂四十七士の討ち入り像があり,「どっこい真壁の伝正寺」(意味不明なり)で知られている。

潮田家

 そして,ボクタチは,真壁の町に向かって道を下った。左側に見える小高い林は,戦国時代の真壁氏の城跡。県道を渡って,そのまま真壁の市街へ。狭い道をグルリと回って,古めかしい公民館の駐車場に車を停める。さっきもらったマップを片手に,真壁市内を歩いてみよう。真壁町は,石の町として知られるが,昔ながらの蔵屋敷が多く残っていることでも知られている(らしい)んだ・・・とは言っても,一区画をグルリと回ったダケ。ポツン・ポツーン・ポツポツーンと古い蔵とかが残っている。多くは,まだ店として使われている。タバコなんか売っているらしいのだが,変色しちゃって,どう見たって,賞味期限がとっくに過ぎちゃっている感じ(たぶん,雰囲気を出すためにわざとしてるのかなぁ ?)。
 最後に,公民館の向こう側の歴史民族資料館へ。マップによれば,真壁町並み散策の始発点である,ここに期待していたのだが,ちょっと・・・無料だから仕方ないけど,あまりに古くて小さい建物の二階の一部屋だけに,古文書が 少しばかり展示されていただけだった。
 町を歩きながら,ウマソウな定食屋でも,ないかと探していたのだが,結局,見つからず・・・ボクタチは,車に戻った。

 承安2年(1172年),平長幹が真壁郡司として着任し,真壁氏を名乗ったことから,この真壁の歴史は始まる。真壁城は,長幹が築城したと伝えられ,戦国時代に入ると,鬼真壁と恐れられた真壁氏幹など傑物が現れ,真壁氏は,大きく勢力を伸ばしたが,常陸の国の戦国大名・佐竹氏に臣従することとなる。しかし,関ヶ原の合戦で,真壁氏は佐竹氏と共に豊臣方についたたこと から,出羽に移封(19代・房幹)となってしまい,浅野氏が5万石を領して真壁に入る。その後,浅野氏は,笠間藩に移封されたため,この真壁は,笠間藩の陣屋町となった。その陣屋敷時代である江戸初期に,この真壁町の町割りは完成した。

 そのついでに,真壁町のお隣の大和村の”雨引観音”に寄ることにした。紫陽花を見るために...

雨引観音へ

 ここ,雨引観音は,正式には,”雨引山楽法寺”と言い,帰化人の法輪独守居士が,用明天皇2年(588年)に開山したと伝えられる古刹である。安産・子育てで有名であるが,紫陽花の名所としても ,有名なのだ・・・それにしても,狭いクネクネ道は,車でいっぱいだ。上までいくと,にっちもさっちもいかなくなると予感したボクタチは,山の中腹の空き地に車を停めて,歩いて登ることにした。フーハー。
 山門前で,まずは,腹ごしらえ。もう,これ以上は我慢出来ぬ。車が渋滞しているのを尻目に,お土産物屋さんで,”ちたけそば”とオニギリを食べる。これが,意外に美味し かった。ちょっとオススメ。そして,またまた階段登り・・・ウンコらしょ。まったく,今日は,よく歩くなぁ。

 やがて,本堂へ。予想通りすごい人出だ。あじさいの季節とは言え,どうしてこんなに混むのか不思議に思っていたら,「混んでるねぇ」「今日はイヌの日だからねぇ」という会話が耳に入 る。そうかっ!イヌの日だからか。やっぱり,ネコの日じゃないもんね・・・って,やっぱりよく分からないや。
 お賽銭を入れて,ちょっとだけ境内を歩く。なんと,クジャクとホロホロ鳥が放し飼いされていた。クジャクのやつは,ホロホロがキライらしく,せっせと追いかけていた。
 あじさいの中の道を降りる。青いあじさい。白いあじさい。青くなるのは,土壌が酸性のためで,赤くなるのはアルカリ性だと聞くが,白いあじさいの場合は,中性なんだろうか? そんなことを考えながら,パルパル号へ。

 日曜日の小ドライブ。遠くへ旅行に出かけるのもいいが,こういうのもいいね。(02.6.23)


八千代町

八千代グリーンビレッジ「やちよの湯」 茨城県八千代町松本592 0296-48-4126 日帰温泉  

ナトリウム塩化物泉 内・サウナ 10:00〜21時(2・4水曜休) 1,000円(平日800円,夜間600円)
 キャンプ場や自然体験林などがあるグリーンビレッジ内にある温泉。1997年に掘りあてた新しい温泉だ。温泉自体にはあまり印象はないのだが,ヘンテコな貸自転車などがあり,公園としてななかなか楽しい。しかし,不満を言うならば,入湯代が やはり高すぎる。
 あまり記憶に残らなかったので,そのうち,再訪してみようと思う。

大洋村

とっぷさんて大洋 茨城県大洋村上幡木1500-2 0291-9-6500 日帰温泉

ナトリウム-塩化物泉,27度 内・露天・プール(別料金) 10:00〜21:00(月曜休) 700円
  海岸線沿いの鹿行地方の数少ない温泉。プールとセットだと1,000円だ。透明な温泉と黒い温泉の二種類がある珍しいところ。特に狭い露天風呂は,黒くて油がギトギトして,温泉愛好心をくすぐってくれる。しかし,ここの名称は,とっぷさんて大洋たっしゃかプラザ。いったい誰が考えたのだろう。「たっしゃか」はいくらなんでもないよね。 グヒ〜ン!