栃木県の温泉! 茶臼岳に登る |
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大出館 | 栃木県那須郡塩原町湯本塩原102 0287-32-2438 | 旅館(日帰可) |
炭酸泉(含硫黄・ナトリウム・炭酸水素塩・塩化物泉か?),49度 | 内6(混浴5),露天2(混浴1,家族風呂1) | 10:00〜14:00(日帰利用) | 600円 | ||||||||||||||||||||||
箒川に沿って続く国道400号線沿いにある塩原温泉郷。元湯温泉は,塩原温泉郷の賑わいを遙かに過ぎ,どこにでもありそうな田舎の道
の雰囲気の国道の先。上塩原の「元湯」とかかれた小さな標識を目印に,左手の山道へ折れてみよう...
“塩原十一湯”。それは,「大網温泉」「福渡温泉」「塩釜温泉」「塩の湯温泉」「畑下温泉」「門前温泉」「古町温泉」「上塩原温泉」「中塩原温泉」「新湯温泉」「元湯温泉」 の十一湯である。 元湯温泉は,その塩原十一湯の中でも,最も古い温泉。平安時代である大同元年(八〇六年)に如葛仙という人物によって湯本(現在の元湯温泉)に温泉が発見されたのがその始まり
とされる。温泉は,現在のような医学が発達していない時代にあっては,”湯治”という,病気や怪我の治療法として,極めて重要なものであった。
──その山道は,確かにクネクネとアップダウンをしているが,なんとか対向車とすれ違えるだけの幅はある。秘湯慣れ?したボクタチには,ちょろいものなのだ。 ボクタチは,右手の道(つまり,大出館)を選んだ。急に道幅が狭くなってくる・・・やがて,山道は突き当たり,「大出館」と書かれた小さな看板が現れた。車の窓を開けると,硫黄のニオイがプンプンする。 そして,看板の左手の急な坂道を下ると,5・6台くらいなら,とめられそうな駐車場。その下に大出館の建物はあった。 トコトコと玄関へ。おなじみ,”日本秘湯を守る会”のチョウチンがブラーンとぶらさがっている。「いらっしゃいませ〜」との声に誘われて,小さなフロントへ向かう。(秘湯だからと思っていたよりずっと)立派なフロントである。ちゃんと,お土産コーナーも完備 してるのだ。フロントで,一人600円の入浴料を払って,一階へ(ここ,フロント階は三階なのである)。
期待がふくらむなぁ。なぜ,わざわざ,2時間半強もかけて,こんな山奥まで来たのかって?もちろん,混浴がボクを呼んだのだ。「なぜ,混浴に入るのか?」「そこに混浴が
あるからだ」と,イギリスの登山家ジョージ・マロリー・・・じゃなかった,ヤッポンの混浴家ミケノビッチも,そう答えていると聞く。嗚呼。ふしだらなる背徳の温泉。塩原元湯よ
。 ア.左手一番手前:家族風呂”藤の湯”(内湯) と,8つも湯船があるってワケ。ア〜エの各浴室は,一度,通路に出ないと行き来が出来ないという仕組となっている。 もちろん,わざわざ着替えるなんて,無駄なことはしないで,ブラブラ?とハダカで歩いてっちゃうのだ。
まず,ボクタチは,(イ)の御所の湯を覗いてみた。オジサンが一人入っているようだ。それをみた彼女はためらっている様子。次に,(エ)の墨の湯を覗く。コチラには,
野郎ばかり五人も入っておった。彼女は,ますますためらった。 中には,オジサンが三人,そして,いつの間にか,オバサン(50くらいのスナックのママ風)がひとり入っていた。ボクは,横目でチラリとオバサンを見て,混浴温泉って,結局,こんなものさ・・・と (いつもながら),ため息をついたのである。なかなか,若い女子大生とかOLとかには出会えないものだなァ。
ここの内風呂には,浴槽が二つあり,乳白色のが”鹿の湯”。黒いのが”墨の湯”。”鹿の湯”の泉質も,硫黄っぽくていいのだが,やはり注目すべきは,”墨の湯”。書いて字の如く,本当に墨を流したように黒いのである。そう・・・元湯三湯の宿のうち,
ボクタチが,今回,この大出館を選んだ理由は,この黒い温泉にある。
ゆったりと,墨の湯を堪能したボクタチ。後は,のんびり入ろうと,ボクは,混浴の(イ)”御所の湯”へ。彼女は,(ウ)女風呂へと分かれる。まあ,混浴っていっても,男ばかり
しかいませんでしたけど。 ここの内風呂から,サッシを開けて,階段を下りると,混浴露天”岩の湯”。ここも,ほのかな硫黄のニオイが実に心地よい。露天のヘリに立って,下を見下ろすと,立派な旅館が見え
る。
手前の大きい方が,”元泉館”。その向こうにやや小さく並んでいるのが,”ゑびすや”だ。 ボクは,早めに着替えて,廊下へ。日帰り入浴にやってきた女性達は,次々と,墨の湯の脱衣所を覗いて,あきらめて,女風呂へ入っていく。なんと,もったいないことだろう!男は,混浴の湯にしか入ることは出来ないが,女性は,全ての湯に入れるハズなのに...このシステムは, ボクにとっては,女尊男卑ではないかと思えるくらいなのに,女性は,混浴風呂になぜ入らないのでしょうか? でも,想像するに,醜いモノを見たくないと気持ちがそうさせるのであろう。ボクだって,別にあんなの見たくないですものね。 そして,出てきた彼女といっしょに,フロント階に戻って外へ出る。駐車場は,さらに車がいっぱいであった。 |