2009年7月19日(金)〜21日(月)

 序章  箱根へ避暑旅行

旅行スケジュール(クリック!)

 久しぶりに旅行記を書こうかなぁ。あんまり時間が取れないので、最後まで書けるかどうかは自信がないんですけど。

 今年の夏の旅行は箱根に決まり。
 本来ならば、土日と平日を組み合わせて旅費を少しでも安くしたいところだが、みけねこの労働環境はロクなもんじゃなく、残業代は当たり前のようにカット。そのくせ休日出勤(無料サービス)熱烈歓迎(みんなよくやってるよなぁ・・・)って具合で、蟹工船の世界だから、行けそうなの7/18(土)〜20(月)のお高い三連休しかなし。その上、ちょっとしたプール(こちらはクンクンの熱烈要望)があるお宿となると、あの”箱根ホテル小涌園”しかなかった・・・というワケで、二泊三日、三人でなんと20万円弱という超高額旅行となってしまった。外国行けるじゃん。

 ブログとか見ると、箱根ってメチャ混みらしい。さすがは有名観光地である。これはよほど計画性を持って動かないとと、時間を盗み盗み、完璧な旅行スケジュールを立てた。右図を見ていただきたい。まさにパーフェクトだ・・・って、小さくて見えないですって?もーう。そういう不満たっぷりの貴兄のために、クリックすれば期間限定でPDFで開けるようにしてありますから。

 クンクンはもうずっと前から「おとまりたのしみ〜!」とワクワク。心配な天気も、梅雨はようやく明け、一日目は曇。二日目三日目は天気になるようだ。芦ノ湖から富士山見えるかな?

 箱根火山。二重の外輪山に囲まれ、中央火口丘とカルデラ湖の芦ノ湖がある。旧説では、活発な火山活動により富士山のような巨大な成層火山(古箱根火山)が形成され、中心部が陥没して現在のカルデラ地形が形成されたと考えられてきたが、最近の学説では、複数の火山が集まって出来たというロマンチックでない説が有力である。
 約50万年前、金時山や明星ヶ岳、白銀山などの成層火山が活発化し、「古期外輪山」を形成した。約16万年前には、浅間山や屏風山など「新期外輪山」が形成された。約4万年前には、上二子山、下二子山などの溶岩ドームの形成と崩壊による火砕流の発生などが繰り返され、中央火口丘が形成された。
 約3千年前には、神山で大きな水蒸気爆発が発生し、大涌谷が形成されると共に、引き起こされた土石流により仙石原の湿原地帯と、早川がせき止められた結果、芦ノ湖が誕生したのである。

 2009年7月18日( 土) 1日目

じーちゃんの車。さあ、駅へ出発だ

山手線ホーム。来た来た

次はこの電車に乗るんだよ

ロマンスカーVSE

7:30。出発!我がさいはて駅より

 本日は曇天なり。まさにスケジュールのとおりだ。フフフ...我がパーフェクトなスケジュールによると、(我が家の近くの)さいはて駅でおいしいパン屋さんで朝パンを買って電車の中で食べるのだ。と、改札口のところで彼女が気づいた。ええっ!もう特急の時間だって?
 そう、パーフェクトなスケジュールの出発時刻は10分違っていたのである。えいクソっ。パンどころじゃない。ホームへ走って、なんとか電車に飛び乗る。間に合った!でも、車内販売のサンドイッチは売り切れだし、おなかの減ったクンクンはふくれっ面。パパの面目丸つぶれである。

 山手線で新宿へ。
 ここでようやくお弁当を買って、ロマンスカーに乗車。さすが三連休だけあって満席らしい。席は人気の展望席ではないものの、車両はいっしょ。ちょっと歩けばこのとおり。展望席の人たちは、ワインなどをくゆらせながらゆったり窓の外を見ている。なかなか予約が取れないんだよなぁ。
 ニコニコ丸顔の車掌さんは、座席を回って写真を撮ってくれたり大サービス。さすがは小田急グループだ。クンクンはさっそく車掌さんファンになってしまい、車掌さんの絵を描いた。モモの上に乗ってるゾ?

展望席の優雅な人々

写真を撮っている車掌さん

なぜか果物と車掌さん

 11:34。箱根湯本駅着!

 ホームに降りたクンクンは振り返り振り返り、車掌さんに手を振ってバイバイしていた。
 さて、我がパーフェクトなスケジュールによると、ここで”箱根カフェ”をのぞくハズであったが、残念ながらスケジュールはすっかり信用を失っておる。
 駅を降りて人混みでにぎわう土産物屋の立ち並ぶ駅前の狭い道路──(これが国道1号線とは信じがたい)を歩いて、”はつ花そば本店”(右図(1))へ。観光ガイドに載っているような有名店は、12時前に入るのがセオリー。ついさっき、電車の中でお弁当を食べたばかりだなんて事情は、考慮の外なのである。

 滑り込みセーフ。正直やばいトコだった。

国道1号線を西へ

橋を渡って左の建物だ

はつ花本店。入れるかなあ?

とろろ蕎麦などを食す

 ”はつ花本店”は良心的価格(写真のとろろ蕎麦が1,100円)だが、さても箱根の食事処は高い。どこも高い。1,600円〜2,000円くらいするのはザラである。ガストもバーミアンもグラッチェもない。もちろん夢庵もね。さすが観光地なのだ。
 蕎麦はとてもおいしかったが、お腹が空いていないことだけが唯一、玉に瑕だった。

 橋を戻った角にあるのが”日産レンタカー”。いろいろ考えて、箱根の足は行動の自由が利くレンタカーに決めたのだが、そもそも箱根って古くからの観光地だけあって公共交通機関がかなり完備されている。そして、箱根の駐車場って、あまりない上に殆どが有料ときてるのだ。丸二日間一番安い”日産モコ”を借りて11,000円少々。ネットで二日と二時間で予約しておいたが、早めに返すかもということで、丸二日として必要なら延長料金を払うこととなった。

 12:30。モコはもこもこっと出発!

日産レンタカーとモコ

早雲山駅。左右側に駐車場有

 車の通りは多いが、恐れていたほどの渋滞はなし。でも、日産の人は、明後日車を返しに来る時、渋滞で時間が読めないですから、余裕をもって出発してくださいねとアドバイスしてくれましたけどね。(無理に聞いたら、箱根小涌園から通常20分のところが40分くらいですって)
 本日の目的地は、”大涌谷”。パーフェクトなスケジュールにあるとおり、車で”大涌谷”の有料駐車場に直行出来れば直行。手前で渋滞ならUターンして早雲山”無料”駐車場。それでダメなら、さらに戻って強羅の箱根美術館駐車場を狙うという三段構えの戦法である。完璧だ!

 幸いというか・・・本日は曇天というか・・・時々霧雨がかっている。
 ”箱根小涌園”の前を過ぎ、ロープウェーの早雲山駅が見えたので、ちょっとだけ入ってみた。あるかどうか疑問だった無料駐車場は意外と広く、20〜30台はいける。車を置いて、ロープウェーで空中遊覧ということも頭をよぎったが、往復1,420円(一人)もするお高い料金と、曇天で富士山どころか、ろくな景色も期待出来ないという判断から、やはり第一案どおり”大涌谷”の有料駐車場に直行することとした。クンクンはグハグハ寝ていることだし。なぜか、クンクンは車に乗るとすぐ寝ちゃうのだ。

 13:00。恐れていた渋滞もなく、”大涌谷”駐車場に到着。

ここを左折すれば

霧の中のモコ

 その昔、ここは”大地獄”と呼ばれていた。明治6年の明治天皇・皇后の箱根来遊の時、明治天皇が「なんかワクワクちゃう谷だね」と言った(この伝により、本サイトのタイトルが決定された)から・・・じゃなくて、「両陛下がお出ましになる地に地獄があっては恐れ多い」とつまらぬ理由で、”大涌谷”に改名されたと云う。

 ──なんだか、すごい霧だ。晴れた日には、世にも美しい芦ノ湖や、地獄どころかパラダイスのような富士山が見えるというが、駐車場のハジッコさえさっぱり見えん。まあ、お陰でスイスイとここまで来れたのかも知れませんが。

 霧の中の駐車場にモコを駐めて(駐車料金500円もするが、駐められるだけありがたいと思わなくちゃ)、かすかに見える”極楽茶屋”へ。まさか明治天皇に配慮してこんな名前にしたのかと思いつつ、観光客達をかき分けかき分け、奥の細道(芭蕉じゃないですぞ)から”玉子茶屋”まで登る。フフフ...またまた、我がパーフェクトなスケジュールを参照いただきたい。それによると、13:30に黒タマゴを買って食べなければならないと記されているのだ。
 クンクンは、疲れた〜と両手を伸ばしてパパにダッコしてもらう体勢。「じゃちょっとだけだよ」(みけねこの老骨には、クンクンの重さがこたえるのだ)

登って

さらに登って

ここで黒タマゴ制作現場

玉子茶屋で買いましょ黒タマゴ

 さて、上の写真に限らないが肝心なシーンが抜けている(例えば玉子茶屋全景とか肝心要の大涌谷とか)ことにお気づきと思う。それはですねェ・・・荷物を持った上に、クンクンの手を引いていたり(ダッコしてたり)の状態で、写真を撮るのは極めて困難だからという理由に尽きる。

”極楽茶屋”の窓から見た”玉子茶屋”と大涌谷

 奥の細道を10分ほど登ると、そこは”玉子茶屋”。簡単に言っちゃえば、下から(貨車用の小さなロープウェーで)玉子を持ってきて、それを温泉につけて温泉玉子を作っているワケだが、あーら不思議。ゆで上がった玉子は地獄の業火に焼かれた如く真っ黒焦げ。実は従業員さんが小屋の裏で、一個一個墨を塗っているのではないかという噂もあるが、5個500円の黒タマゴは飛ぶように売れている。この黒タマゴを一つ食べる度に七年寿命が伸びるそうだ。うーん微妙。みけねこはきっと、痴呆症の寝たきり老人になるだろうから、その状態でさらに七年も生きては大変だ・・・

黒タマゴ。食塩つき

 ”大涌谷”はそんなに地獄っぽい雰囲気ではなかった。どちらかと云うと、ワクワクする感じで。

 それからまた奥の細道を下って、”極楽茶屋”へ。ここで黒タマゴ(みけねこ1個半。彼女1個。クンクン半個)と、クンクンはさらにソフトクリームを食す。
 黒タマゴの殻を割ると、中身はごく普通の白いゆで卵。不思議だ・・・従業員さんは、どうやってこんなに多量にすばやく卵に墨を塗ることが出来るんだろう?

 なお、黒タマゴは下の”極楽茶屋”でも売っているが、出来れば”玉子茶屋”で買った方がいいだろう。茹で立てのホクホクですからね。

 それでは、”箱根ホテル小涌園”へGOだ。

 まさかりかついで 金太郎
 くまにまたがり おうまのけいこ
 ハイシドウドウ ハイドウドウ
 ハイシドウドウ ハイドウドウ

 あしがら山の 山おくで
 けだものあつめて すもうのけいこ
 ハッケヨイヨイ ノコッタ
 ハッケヨイヨイ ノコッタ

 昔々のその昔。足柄山に金太郎という少年がいて、毎日仲良しの動物たちと相撲をとって遊んでいました。
 「フフフ...ウサコちゃんとカバオ君の次はチビゾウ君だな。アーンパ・・・じゃなかった、どすこーい!」
 「パオーン!やられたゾウ」
 強烈なぶちかましに、さしものゾウも吹っ飛んで脳しんとうをおこします。
 そんなある日、金太郎は乗馬の訓練だと称して、クマにまたがり足柄峠をギャロップで走っていました。
 そこに通りかかったのが、都から旅をしてきた立派な武者。
 「これはおどろいた。もし、そこなお人」侍は金太郎に話しかけます。「わたしは源頼光と申す者。いっしょについてきませんか。あなたなら立派な侍になれましょう」
 その後、都に行った金太郎は坂田金時という立派な名前をもらい、源頼光の四天王の一人となって、大江山の酒天童子という鬼を退治したのでした。
 めでたしめでたし。

 日本三大おとぎ話といえば、「浦島太郎」「桃太郎」「金太郎」だろうが、三大にも諸説ありますな。まあ「一寸法師」「かぐや姫」「花咲じいさん」「サルカニ合戦」あたりと比べてもよろしいが、中でも極端につまらないお話しが「金太郎」でしょう。なにせ上のとおりであり、教訓もクソもないですし。
 なぜつまらないかというと、どうやら金太郎は実在の人物だったため、物語としてあまり羽目をはずせなかったという事情があったと思われる。

 「此の世をば 我が世とぞ思ふ 望月の かけたる事も 無しと思へば」とものすごい句を詠んだ藤原道長の日記「御堂関白記」に、金太郎の最後が書かれている。
 「太宰府長官より手紙が来た。それによると、『力自慢の相撲使を探しにきていた公時(金時のこと)が病死した。彼は近衛の中でも第一の者であり人気者だったので、その死を皆悲しんだ』とある」と記している。道長の日記以外にも、公時のことが書かれている文献(それには源頼光の臣であるとか)が複数あるので、実在の人物、しかも有名人であったことは間違いないようだ。(道長も意外とマメですな)
 
 なお、童謡やおとぎ話では、「足柄山の金太郎」とされるが、足柄山系とか足柄峠とかの呼び方はあるものの、足柄山という山はなく金時山がそれに当たる。さらに蛇足を書くならば、我こそは金太郎の故郷なり!と主張する地方が日本各地に十カ所以上あるらしい。
 おとぎ話的にはつまらなくとも、赤い腹かけ姿でおかっぱ頭、まさかり担いだ金太郎のイメージは鮮烈であり、男の子が元気に育って欲しいと願う親心が、金太郎を五月人形の人気キャラクターに押し上げたのである。

 14:10。箱根ホテル小涌園”到着。

箱根ホテル小涌園

クンクンはお部屋のチェック

 チェックインは14時からのはずだが、もう駐車場はいっぱいだとのことで車を移動するためと、モコとモコのキーを没収されてしまった。フロント前のホテルの駐車場は空いているようだが、基本的に日帰り客用らしい。

 昔昔のその昔。”大涌谷”がまだ”大地獄”と呼ばれていた頃だったかなぁ。彼女とみけねこは、ここに泊まりにきたことがあった。その頃はユネッサンなんてなくて、湯〜とぴあしかなかった。そして、”大涌谷”とか”芦ノ湖”などの結構毛だらけな観光地にも行かず、行ったのは”彫刻の森美術館”だけ。目的は、オレンジ色の憎いやつ(夕刊フジ)を見ることである。確か。まあ、老人性健忘症になりかけのみけねこなので、あまり細かいことは覚えていませんが。

 部屋は三階。フロントは五階なので、エレベータでちょっと下りる。クンクンは上がいいと言い張っていたが、三階はお土産屋さんとお風呂があるという交通至便な階なのである。ダブルの部屋にエキストラベッドを入れてもらって、寝相の悪いクンクン用にベッドガードを借りた。窓の外は木(と時々カラス)が見えるばかり。ちょっと予約がぎりぎりでしたから、いい部屋から埋まっちゃうのだ。

 さっそく(クンクンの一大目的である)ユネッサンに出発!
 シャトルバスが15分間隔で回っているが、なんの。小涌園からユネッサンまでは歩いて5分くらい。信号を渡ってすぐだから歩いた方が早い。
 ユネッサンの受付は、午後にもかかわらずかなりの混みよう。リストバンドでユネッサン内はノーキャッシュという便利な仕組だが、ここらへんの説明に時間がかかるのかな。しかし・・・高い。我々のは小涌園の宿泊料金に含まれているからいいですけど、普通だったら、1日だけでしょうね。朝イチに来て、閉園まで入っていて。午後遅くにちょっと入りにくるなんて贅沢は、とても考えられないことだ。ちなみに、みけねこのパーフェクトなスケジュールによれば、今日明日明後日と入りまくる予定。

 なお、ここから手持ちのカメラは”FinePix F200EXR”からプール用の”FinePix F31fd”+防水ケースDiCAPacに変更である。なお、本旅行記においての写真の殆どは200×150ドットでトリミングも補正もしていないが、これはもちろん手を抜くために他ならない。

箱根小涌園ユネッサン 1日目

ユネッサンへ歩いて行きましょう

受付の列

ボザッピィの湯ゥ遊広場

外の滑り台

ガリガリ君を食す

シャボン玉の雨

湯〜とぴあへ

ハンニャが来た〜

ワイン風呂。この混みようは・・・

ボザッピィ達と記念写真

 クンクンは今日のために新調したちょっとお姉さんっぽい水着を着て有頂天。パパとママにさんざん水をかけたり、夏休みイベントでガリガリ君を(タダでもらったり)、舞台にあがってシャボン玉を追いかけたり。
 そこから、長い長い通路を歩いて、湯〜トピアへ。本格コーヒー風呂の粗挽きネルドリップ式コーヒー投入(ドリップ?)イベントに、なんとあのTVのお笑い界で大人気なハンニャ(ハンニャって誰?)が来て大騒ぎ。次は、露天ワイン風呂に(30分後に)来るということで・・・超有名なハンニャを一目見て、冥土への土産にしたい人たちで、ワイン風呂はいっぱいになってしまった。そらおそろしいことである。

 17時。そろそろあがりましょう。明日も来るしね。着替えて、ユネッサンのキャラクターとの写真を撮って、ホテルへ戻る。おっと、その前に小涌園の前のファミリーマートで夜飲むジュースを仕入れてっと。ホテル内の自販機のジュースの値段はもちろん観光地価格ですから、少しでも節約しなくちゃ。

さて、何にしようかな

ヤキソバをじゅるじゅる〜

 17:45。バイキングレストランへ。

 時間は賢い彼女が前もって電話で予約しといてくれた。チェックイン時に時間を決めたのでは、いい時間は予約が取れず、夜8時とかになっちゃうそうである。(ちょっと早いかと思ったが、事前電話でさえ、次の18:15はいっぱいだったそう。)

 バイキングのメインは、もちろんステーキとお寿司かな。しかし、バイキング定番ともいえる天ぷらとカニがなかったのが心残り。もちろんボクタチなんかは、バイキングとなると、元を取るべく一週間分は腹に詰め込む。生ビールとか飲むと美味しいだろうな〜と思いつつ、そんなの飲んだら腹が膨れて詰め込めなくなるので、唾を飲み込むのも我慢しなければならぬ。
 その点、クンクンはさっぱり欲がなくて、お安い焼きそばなんか食べている。ああもったいない!

レストラン入口にて

芸術家クンクン

 ホテルのロビーでは、LITTLE ARTIST展をやっていた。簡単に言えば、幼児が描いたラクガキに着色して額に入れたらスゲー芸術になっちゃった。ちっちゃい子の感性ってスゴイよね?ってやつ。
 そこはお絵かきコーナーにもなっており、チェックインの時にもらった引換券で、お子様はロケット色鉛筆と画用紙をもらって、そこでカキカキ出来るのだ。

 展示作品ごときに負けてなるかとクンクンはメラメラと燃え、大作に取りかかった。
 お花をいっぱい描いて、空には雲。右下のはりんごの木だ。「(雲の上に乗ってる黄色いのを指さして)これなに?」「はちみつー!」と有頂天のクンクン。どうやら、蜂が雲と太陽の上のビンに蜂蜜を集めているとことか。ビンが二段に積まれている(右上)のもある。ちゃんと落ちないように台もついているそーだ。なるほど〜。

 クンクンが描いている間に、二組のファミリー(幼児)がやってきて描きだした。うーム。
 (さて、ここから親ばか丸出しのコメントをしたかったが、ぐっと堪えて)

 大涌谷が大地獄だったことは以前に書いたとおり。大地獄があるのなら、中地獄や小地獄もあったのでは?と想像を巡らせたあなたは正しい。中地獄はないけど、小地獄はまさしくここ。小涌谷だった。ものの本によれば、明治6年。明治天皇がユネッサンに行幸にきた時。たまたま、ビキニ女性の胸をご覧になられて「蠱惑的な谷間を見ることができ、大変うれしく思います」とご感想を述べられたことから、小涌谷と名付けられたと云う。

 部屋に戻って、トランプ(最近のクンクンのマイブーム)をやって、ホテルのお風呂(せせらぎの湯)へ。 さすがにユネッサの(素っ裸丸出しゾーン)”森の湯”に行く元気はないのだ。泉質は・・・敷地内源泉のハズだが、加水してるせいかなぁ。これは温泉だ温泉だ温泉なのだと自分に言い聞かせなければ、ただのお湯と思ったであろう──はさすがに言い過ぎか。最近、いい温泉にさっぱり入っていない。その昔、”温泉湯処情報!”のwebマスターとして世界に名をはせた(ってことはない)みけねこですのに。

箱根ホテル小涌園

神奈川県足柄下郡箱根町箱根二ノ平1297
0460-82-4111
弱アルカリ性単純温泉、68.3度 内湯1、露天1(せせらぎの湯) 日帰入浴1,600円

 そんな風にみけねこが嘆いていたちょうどその頃、女湯に行った彼女とクンクンは事件に遭遇していた。後ろの洗い場に座っていたオンナノコが、コンモリとウンチを漏らしていたそうである。

新調の水着で

 

 2009年7月19日( 日) 2日目

朝食バイキング

ホテル玄関前。曇りですな。

 7:00。起床。パーフェクトなスケジュールのとおり。

 それから予定通りに朝食バイキングへ。つくづく思うのだが、バイキングだとなぜこんなに食べちゃうのでしょうか?不思議。
 ここでみけねこは”箱根ホテル小涌園”のバイキングの満足感の恐るべき秘密に思い至った。確かに昨夜のステーキは堅く、金槌とノミが欲しかったし、テンプ〜ラとかカニカーニといった高級食材は使われてなかったが、満足度はかなり高かった。それは・・・夜はコーヒーが。朝はコーヒーと各種ジュースがタダだからなのである。特に夜のコーヒーはバイキングではなかなかないことだ。まあ、コーヒーのお味はイマサンだが、タダなので毎食後、しっかり二杯ずつ飲みましたゾ。

 9:00。出発。

 懐かしのモコは、いつの間にか玄関前の駐車場に移動してあった。
 天気は曇天なり。フフフ・・・フフフフ。みけねこは含み笑いをした。我がすばらしいパーフェクトなスケジュール(もう面倒くさいから、今後は「PS」と省略することにしよう)では本日は曇時々晴。つまり、基本は曇りで、時たま日が差すということ。まさにそのとおりではないか?、

 モコはモコモコ煙を吐きながら走り出した。
 本日の予定では、箱根海賊船に乗って芦ノ湖を軽やかに一周。富士山や逆さ富士や赤富士をみたいところだが、これはPSでも無理(曇りではね)と想定済である。さらに、ボートをギコギコ漕いで、芦ノ湖を満喫したら、カレーを食って、ホテルに戻ってユネッサンでプールという完璧な計画である。

霧がわき出て・・・キリがねェ

やっと芦ノ湖(かなぁ・・・)

海賊船(分っかるかなぁ?)

 しかし・・・モコのハンドルを握るみけねこの手は白くなっていた。「みえねぇ!

 霧だ。時々、霧が薄くなることもあるが、非道い時は前の車のテールランプしか見えない。たぶんこのモコも、他の車からみれば曖昧模糊としか見えないのだろう。
 中には結構飛ばしている車もいて、ピッタリとテールに貼り付かれるのがイヤで、追い越させたが、この状態で40キロ以上は断固無理だと思うのだが、霧に慣れた地元の車なのかなぁ。

 みけねこは脂汗を流しながらこんなことを考えていた。こういう時、マンガなんかだと、「なまじ目で見ようとするからいかんのじゃ。心眼を使うのじゃ、心眼をの」とか師匠のジジイが無責任なことを言うものだ。性根の素直な正義の主人公は、戦いの最中だってのに、目をつぶって大勝ちするってよくあるパターンがありますよね?現実だったら秒殺間違いなしである。

 9:30。箱根町港(だと思う。霧で分からないが)駐車場に到着。

 海賊船第一便の出発時刻は9:30だから、もうこの時点でPSから脱線している。

 さて・・・たぶんここが箱根町港だと思う理由は、あの白いモヤモヤの手前にある看板に『芦ノ湖』ってボンヤリ書かれているような気がするからである。となると、看板の後ろのモヤモヤは(理論的に)湖に違いない。
 さらに、モヤモヤの右方(上の写真右)の白いモヤモヤを見ていただきたい。ほら、白いモヤモヤの中にある白いモヤモヤですぞ。じっと目をこらすと、モヤモヤが海賊船の形に見えてくるような気がするではないか!

 結構だ・・・じゃなかった、欠航だ。
 もはや頼りにならぬPSをにきりしめ、みけねこは呆然としていたのであった。

「箱根八里」

箱根の山は天下の険
函谷関も ものならず
万丈の山 千仭の谷
前に聳え 後方に支う
雲は山をめぐり 霧は谷をとざす
昼なお暗き 杉の並木
羊腸の小径は 苔なめらか
一夫 関にあたるや 万夫も開くなし
天下に旅する 剛毅のもののふ
大刀腰に 足駄がけ  
八里の岩根 ふみならす
かくこそありしか 往時のもののふ

箱根の山は天下の岨
蜀の桟道 数ならず
万丈の山 千仭の谷
前に聳え 後方に支う
雲は山をめぐり 霧は谷をとざす
昼なお暗き 杉の並木
羊腸の小径は 苔なめらか
一夫 関にあたるや 万夫も開くなし
山野に狩する 剛毅のますらお
猟銃肩に 草鞋がけ  
八里の岩根 ふみやぶる
かくこそあるなれ 往時のますらお

 ”天下の険”とうたわれた東海道五十三次の箱根宿は、現在の箱根町に置かれた。箱根の町は元々は元箱根にあったのだが、箱根関所設置に激怒した住民が本陣の提供を拒んだため、新たに箱根町を作ったのがそもそもである。
 それにしても、項羽や劉邦の戦場、さらには中国歴代王朝の要衝であった函谷関や蜀の桟道が、箱根八里の険しさに比べれば「ものならず」「数ならず」「ウンコ以下」とまで言い切るとは、箱根ってものすごい場所らしいですナ。

 しかし、もうひとつ。「箱根八里は馬でも越すが 越すに越せない 大井川」なんてのもある。
 大井川もまた、東海道の難所として箱根と並び称されるが、箱根よりもさらに難所という大井川ってどんなところだろうか?昔よんだ話で、かなりおぼろげなのだが・・・。

 えーと。徳川幕府は、江戸防衛のための政策として大河に架橋を許さなかったため、河を渡る人は川越人足に背負われて渡らなければならなかった。そのため、雨が降って増水してしまうと、川止めとなって川岸で水位が下がるまで何日も待つことになったのである。
 ある時、商売で急ぎの旅をしている商人がいた。雨で水かさが増していて危ないとためらう川越人足に、駄賃ははずむからと説得して、川の真ん中まで背負われていった旅人だったが、もう水かさは、人足の臍のところまできている。
 「旦那ァ。こりゃあいかん。思ったより水かさが高い。引き返しますぜ」
 「もう半分まで来たじゃないか。後は浅くなるだけだよ」
 「流れも強いし、オラもう疲れちまっただ」
 「わかったわかった。もう百文出すから頑張っておくれ」
 しばらく進むと、川底が急に深くなったらしく、水は人足の首近くまできてしまい、旅人の下半身までぐっしょりである。
 「旦那ァ。やっぱもう無理だ。引き返しますぜ」
 「おいおい。向こう岸までほんの目と鼻の先じゃないか。どうにかならないのか」
 「なんつっても命あっての物種だべ」
 「仕方ない、あと百文・・・・・・では二百文出そう」
 その言葉に最後の気力を振り絞った人足は、なんとか向こう岸まで旅人を送り届けたのである。
 えびす顔の人足に駄賃を払って、道を歩き始めた旅人だったが、しばらくして、ふと川の方向を振り返って見た。
 見えたのは、先程の人足が向こう岸へと戻る途中で、ちょうど川の真ん中あたり。ヒョイヒョイと、足首くらいの深さの浅瀬を選び選び、渡っている姿だった。

 ──と、大井川を渡るのは実にもって大変だったのである。

 おっと、つい筆があらぬ方向に。で、ふたつの歌にうたわれる、箱根と大井川。難所度はどちらが上なのか...「箱根八里」の歌の方は、明治政府が中学唱歌を作ろうと、東京音楽学校で国語と音楽理論を教えていた鳥居忱氏に作詞を依頼して作ったもの(曲は一般公募して、なんと21歳の滝廉太郎氏が応募し当選)。鳥居氏は、漢文学の深い素養を元に誠に格調高い詩を作ったが、それだけに文学的なフィクションというか、強調があったと思われる。
 対して、「大井川」の歌(馬子唄)は、江戸時代のものなので、険しさの質は違っても「難所」というとらえ方では、大井川が上だという見方が、古いということだけは言えそうだ。

駐車場。ハテどっち行けばいいの

あれは建物っぽいゾ

結構見えてきた

 ううーん。みけねこはハンドルを握りしめながら、前方の白いモヤモヤを睨み付けていた。そろそろ心眼で運転した方がマシかも知れん...。
 彼女の名案により、行き先を”箱根園”へ変更したのである。ここは、PSを練る時にチョイと考えはしたものの、「どーせ水族館でしょ」と。遠く箱根までやってきてわざわざ見る価値なしということで、候補から外れてしまった場所なのだ。
 しかし、ここまで来て、このままホテルに帰るのもちょっと癪ですし。

 9:50。箱根園”駐車場(有料700円)に到着。

 駐車場がガラガラなのはいいとして、さて。東西南北、どっちに行けばいいのやら?どこもモヤモヤしてるんだよなぁ...後から来た人が幽鬼の如くアッチの方にユラユラと歩き出した。よし、ついていってみよう。

箱根園水族館

オーム貝

だれ?

あっちのボヤッとした建物は

フジテレビショップ&シアター

 ”箱根園水族館”はまあ・・・大人1,300円で、箱根と思えばそう高くはない。そう広くもないけど、こういう日なので、時間つぶしには助かった〜ってトコかな。カブト・クワガタふれあいコーナーがあって、世界のカブトムシがおったが、こいつら日本のカブトムシとは違って凶暴だこと(アトラスってやつ)。上手に三本の角を動かして、手を伸ばした子供の指を挟もうとするのである(時々、悲鳴が聞こえる)。
 お次はフジテレビショップ&シアター。シアター(ゲゲゲの鬼太郎が箱根にやってきて大暴れってやつらしい)の方は最初から見るつもりはなかったが、ショップでちびまる子ちゃんのバスボールを買った。それからもう少しだけ時間つぶしにゲームコーナーで遊んで。

レストランらん

店内は落ち着く感じ

わかさぎカレー 1,000円

精進池だが・・・見えん!

 11:40。湖尻の”レストランらん”到着。

 ようやくPSに戻れた。時間が早いのと霧のせいか、客は一組だけ。もちろん注文は「わかさぎカレー二つ!」
 芦ノ湖といえばワカサギ。ワカサギといえば霞ヶ浦というくらいで(大正時代に茨城県・霞ヶ浦のワカサギがここに移植されたのだ)、芦ノ湖のワカサギは超有名。しかし、ワカサギが出払っていて一人前分しかないというので、一人分はちょっとお安い特製(和風)カレーに変更。しかしこれは幸いだったかも。ボクタチは朝食バイキングでいい加減食べ過ぎだったし、さらにクンクンは箱根園(のゲームセンター)でアイスを食べたばっかり。

 でも美味しかったなぁ。箱根にしてはかなりリーズナブルだし、ワカサギのフライは三人で分けても充分あった。おばさんがいい人で(わかさぎが切れちゃったからと)生野菜サラダをサービスしてくれた。大満足。
 ここ、どうしても来たかったんだ...

 店を出ると、霧がようやく薄くなっていた。

 ホテルに戻る山道の途中、精進池に寄って、苔ねめらかな羊腸の小径を下ろうと思ったが、霧が濃くさっぱり見えぬ(雲は山をめぐり、霧は谷をとざす)。それでも、朝の時よりずいぶん運転が楽になりましたがね。曾我兄弟の墓探訪もあきらめ、一路、ホテルへ。

 途中、すれ違うバスには、オニのように観光客どもが詰め込まれていた。さて。行く場所行く場所、かなり空いていたのだが、はて。あの大人数、箱根のどこに隠れていたものやら。

玄関出て左方向にあるのだ

受付。すげー行列

 12:40。箱根ホテル小涌園”に戻る。ここらへんはウソみたいに視界がクリアー。

 時間が早いせいで、うまい具合に宿泊者用駐車場に車を駐めることが出来た。マンモスうれピー。
 部屋に戻って、すばやく準備。またまたクンクンご執心の”ユネッサン”へ。

 しかし・・・昨日も結構混んでいると思っていたのだが、なんの。あれは混んでいるうちには入らなかった。無人島のヤシの木の上の状態と等しかった。
 係員さんが必死で「代表の方だけオナラ・・・じゃなかった、お並びください」と叫んでいる。列の動きはノロノロで受付に到着するまで40分ばかりかかったかな。やっぱ、システムが複雑すぎるのが難なのだろう。機械化というものは、空いている時の人件費は削れるが、こういう時はやはり単純に人海戦術が一番。脱衣所も、ちょっと遠い森の湯のとこになっちゃった。

 では、またユネッサン2日目の写真をどーぞ。だいたい、写真を600枚近く取ってきたもんね。

箱根小涌園ユネッサン 2日目

館内着を着てプールへ

ドクターフィッシュは長蛇の列

今年7月オープンのKIDS PARK

ここ気に入った!

ワイン風呂

ぐわっ!

こんなイタズラは(やっぱり)

室内温水プールのトコで

かき氷を食べて

宝探しゲームでシールゲット

 最後に(脱衣所がそこなので)森の湯にちょっぴり入って...本日の予定はクリアーだ。

森の湯

神奈川県足柄下郡箱根町箱根二ノ平1297
0460-82-4126
弱アルカリ性単純温泉、68.3度 9:00〜21:00
湯船いっぱい
日帰入浴1,800円(子供900円)
(駐車料金1日1,000円)

 一応、純粋な(裸で入る)温泉として、森の湯のデータを。温泉としては基本的に”箱根ホテル小涌園”と同様。源泉は熱いが加水して、さらに湯量を増やすため加水。循環し塩素臭あり。しかし、こういう施設で泉質がどうのと云うのは野暮なのだ。
 箱根の温泉は歴史が古く、近きは秀吉が小田原攻めの時に将兵を温泉につからせて日夜大宴会を催したなど、世に名は知れている。しかし、湯本や小涌谷など箱根十七湯(も)あるものの、多量に温泉が出ていそうな大涌谷温泉などは造成温泉であり、火山の噴気に水をあてて人工的に作った温泉なのである。古くからの大観光地だけに源泉も使いまくったでしょうし、そういうことなのかな?。

バイキング

ロビーで休憩だ

手にはトランプ

 17:45。ホテルに戻って、バイキング。

 もちろん(メニューは昨夜といっしょだが、コロッケが美味しいんだよなこれが)またまた食べまくって、お風呂に入って、トランプをやってネンコだ。
 クンクンは、ジーちゃんに最近、トランプを教えてもらって以来、毎晩、やろうと誘ってくるのだ。

 で、寝る前にクンクンに聞いてみた。
 「今日は海賊船に乗れなかったから、明日はプールはやめて、海賊船に乗る?せっかくだし」
 「うーん、うーん、まよぶ〜(迷う)」クンクンは本気で迷っているようだ。

 どーするかは、明日決めることにした。

湯〜とぴあの温石処にて。唇が色っぽいね

 2009年7月20日( 月) 3日目

 7:30。起床。いよいよ今日が旅行最終日。曇は曇だが、明るめの曇。

うーん。あのね〜

最後の朝食バイキング

 「あのね」とクンクン。
 「またここ、おとまりにくる?」
 「ウン。面白いからいつかまた来ようか」
 「じゃ きめた!」
 「なあに?」
 「かいぞくせんは こんどにする。きょうはプール!」

 ・・・ずっと考えてたみたい。お約束だからいつかまた来なくちゃ。

 7:40。朝食バイキング。

 ここで食べるのももう最後かと思うと、胸がつかえてしまって、たんまり食べてしまった。
 チェックアウトラッシュの混雑前にフロントで精算をすませて、荷物を片付けてから、チェックアウト。手荷物はモコにぶち込んで(こういう時、車があると便利)、三回目のユネッサンへ。受付でまた混んでいるのかと心配したが、連休最終日でまだ時間も早いということだったのか、今までで一番空いていた。

箱根小涌園ユネッサン 3日目

プールへ

まずはボザッピィの湯ゥ遊広場

ガリガリ君プール

ドクターフィッシュ。今日も長蛇の列

お気に入りの

KIDS PARKで しばらく遊ぶ

ガマガエル発見!でかい

イチゴミルク風呂の秘密

 12:00。クンクンは後ろ髪を引かれる思いだったが、プールをあがって、ホテル駐車場へ。

ギョエー!渋滞が始ま・・

・・ったが、

あっさり日産レンタカー到着

ハイハイハイ ハイカラさんが通る

ハイカラ中華日清亭

サンマーメン

 日産のニイサンがレンタカーを借りる時、とっても道が混むって言ってたし、帰りの電車の時刻もあるので、早めに出るにしくはない。
 モコはもこもこと元気に走り出したが、やっぱり塔ノ沢あたりから渋滞が始まった。ウーム・・・むむむーむ。と、それでも40分ばかりで到着。まあやっぱ距離的には大したことないですからね。

 ちょっと時間がオーバーだったが、日産は追加料金も負けてくれ、さらにクンクンは電車のカードをもらっちゃった。モコはこれから、小田原の支店に帰る。ありがとう、日産レンタカーともこもこ。

 12:50。昼食の時間だ。

 さて、みけねこのPSによれば、ここ、湯本温泉で美味しい昼食を食べる予定となっている。出来れば、僕たちハイカラだからハイカラな昼食がいいな。
 ──とか思いながら路地を歩いていると、ありました。その名も”ハイカラ中華”が。しかも大丈夫、混んでない!

 ここで神奈川名物「サンマーメン」(800円)を注文す。箱根ってとこは、ラーメン屋が極端に少ない。その理由は、ラーメン一杯に1,600円も1,700円も出す奇特な人はそうはいないため、食い物屋をはじめようって人は、モウケが薄いラーメン屋なんかより、超高級蕎麦屋(蕎麦は高くても何故か文句いう人はいないのだ)とか牛フィレ屋を出店したがるためだ(と思う)。その箱根の数少ないラーメン屋の一軒がここ、”ハイカラ中華日清亭”であり、行列の出来る人気ラーメン屋なのである。

 「サンマーメンとは、その名のとおり箱根名物・芦ノ湖サンマが一本丸ごと乗っかった魚臭いラーメンだよ」と彼女に知識を披露していると、おお来た来た。正直なとこ、あんまり味は期待していなかったのだが・・・うまい!(サンマじゃなくて、野菜のあんかけラーメンだったが)それがまた美味しいのなんのって。久しぶりに口にする手打ち麺も絶妙である。汁を飲み干して、ドンブリの下まで舐め尽くした。箱根でうまいものをいろいろ食べたけど、ここが最高と決した。

 さて。もう書くことはあまりない。箱根湯本駅のあたりをブラブラしてお土産探し。
 クンクンに登山列車のプラレールを買わされて、箱根プリン(改札口に入らないと買えないのだ)を買って。

湯本駅前をブラブーラ

線路沿いの早川に架かる橋

念願の箱根カフェ パン高けぇ!

駅内の箱根プリン 売切間近

ロマンスカーに乗って

車掌のオジサンこないかなぁ?

ムフフ

ジェラートを食べる

デジカメ取られた〜

ジイチャンが迎えに来てくれた

 14:18。ロマンスカーにて箱根湯本駅発。

 クンクンは、(行きのロマンスカーに乗っていた)車掌のオジサンが来たら、日産レンタカーでもらった登山列車のカードを見せると頑張っていたが、残念。やっぱ違う車掌さんだった。でも、クローンのようにそっくりだった。

 そしてそして時は流れ・・・夕刻。さいはて駅に到着。ジイチャンが迎えにきてくれた。我がPSによれば、夕食は回転寿司(@105円)に云って、お冷や飲み放題、ガリ食べ放題の予定だったのだが──クンクンの希望により、マクドナルドになってしまった。

 最後の最後もまた、PSから外れてしまったのである。

 2009年の夏の楽しみはこれでお仕舞いの予定だったが、夏の終わりにもう一回。木更津にある大プールのあるホテルに泊まりに行った。夏らしい日が少なかった今年の夏。せめて最後のプール三昧である。
 クンクン5歳の夏はこうして過ぎていったが、来年は小学生のクンクン。成長が楽しみな反面、だだっ子でイタズラで甘えん坊な今のクンクンが変わってしまうのが寂しい・・・そんな気持ちにもなるのだ。


みけねこクンクンわくわく隊の冒険−箱根旅行記− 完


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